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     2023.10.29 Sunday

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     2010.09.06 Monday
国内で訓練をするのに高額な費用がかかって大変だから、海外でパイロットになれないかな、、、私も、そういう風に考えたことがあった。だが、これは、誤解だ。大いなる誤解である。


借金の額はたしかに、大変なものだ。私の場合、海外でフルライセンスまで取ろうとしているため、生活費込みでざっと600万を用意していく。余裕をみての額なので、そのうち全てを使うとは限らないが、訓練を始めるにあたり現金でそれだけの額を用意しなければならない。加えて、日本に帰ってきてから航空会社の応募要件を満たすためにさらに1千万弱の金額が必要だ。そんな額はとっても用意できないから、海外でパイロットになろう、、、


本当にそうだろうか??


国内で借金することにびびっている人間が、外国人労働者として「海外で」働いていけるだろうか。就労ビザは、ある雇用主からフルタイムの仕事をもらうことを条件に発行される。フルタイムの仕事は、就労ビザを持っていることを前提に与えられる。なんだか鶏と卵のような話で釈然としない。でも、このパラドックスは超然と存在している。これを、個人的な努力で抜け出さなければならない。これが最初の関門。

外国人労働者は、その国の国民が同じ仕事をした場合に比べて、何らかのアドバンテージがある場合にのみ、雇用される理由を得る。だから、そのアドバンテージが消えてしまえばすぐにクビになってしまう。例えば、フライトインストラクターとして日本人がニュージーランドで働く場合、そのアドバンテージはなんだろうか。教え方のきめ細かさだろうか、チームスタディのノウハウだろうか、日本人の学生を沢山学校に連れてこられることだろうか。それは、人によって違うだろう。この点を自分で見極めて、雇用主に説明して、自分を売り込まなければ、仕事はないし、あっても継続しなければクビになるし、クビになったら就労ビザが無効になるのですぐに日本に帰らなければならない。

自分の努力とは関係ないところ(雇用主の一存)で、簡単に職を失う不安定性を、少なくとも永住権が取れるまでの数年間マネジメントしなければならない。


「日本人が、海外でパイロットになれますか?」


なれないはずはないだろう。だが、そういうことを人に聞いている段階では、難しいかもしれぬ。
     2010.04.29 Thursday
フライトスクールを決めた。

ニュージーランドにある、IAANZ(International Aviation Academy of New Zealand)という学校だ。先日の記事でレーダーチャートを載せたが、「SCHOOL B」と書いたほうだ。日本人学生向けHPはこちら。

選んだ理由は、

☆訓練の質がハイレベル
・NZにおいて、もともとプロパイロット向けの教育を行うフライトスクールであること。
・免許をそろえることだけではなく「一回一回のフライトを本番と捉え、決して一分も無駄にしない」という考え方が徹底していたこと。
・学科の時間が1200時間も確保されていること。(航大は1000時間くらいと聞く)
・ノンタワー飛行場でタッチアンドゴーができること。
・ホームベース(クライストチャーチ国際空港)でILS訓練ができること。
・ATCの訓練が、旅客機に混じって国際空港でできること。
・自前の整備工場を持ち、機材の安全性が確保されていること。(訓練中に死んだら元も子もない。)
・機材の整備状況が見学自由であること。
・日本のエージェントが介入していないこと。(日本人教官は、IAANZに正式に認められた教官。)
・日本人教官であっても、基本的に英語で教育が行われること。
・日本の学校や卒業生のラインパイロットからのフィードバックから、シラバスの最適化・更新をし続けていること。
・機材や訓練内容を、教官と相談してアレンジ可能なこと。

☆英語力の向上
・滞在期間が1年と長めで、英語の運用能力向上が期待できること。
・各国から訓練生が集まるため、外国人の友人が沢山できること。(これは私の人生の目的のひとつ♪)

☆先輩との交流
・教官・先輩に実際にお会いし、連絡を取り合う中で、人間としての基本的な考え方に共感したこと。
・卒業生でラインパイロットになった方々との連絡が緊密で、すばらしいOBの方が沢山いること。
・先輩を通じて、航空会社の就職情報をいち早く入手できる可能性があること。

☆就職の選択肢
・日本国内はもちろん、海外での就職も考えられること。日本で目指すよりきびしいが、選択肢が増えるのは悪いことではない。(NZでは、就労ビザや永住権が比較的取りやすい。)



唯一の懸念は、費用。基本的にこれは、期間が長いためだ。住むところの確保も自分で行う。でも、こんなサイトもある。

期間が長いのは、シラバスを見ると学科に時間をかけるから。「日本のATPLまでNO勉強でいけるよ」という先輩もいらっしゃるほどだ。それほどのボリュームを持っている教育内容なのだ。(本当にNO勉強かどうかは、この際重要ではない。なぜかは、わかると思うけど。)

海外でライセンスを取得して、日本の航空会社に就職しようとする人は、多分いっぱいいる。就職するには、冗談ではなく「日本一」の技量を持った海外ライセンサーにならなければ、だめだ。これは誇張ではなくマジだ。そういう技量を身につけられる環境がある学校を選ぶこと自体、就職に対する武器になる。



確かに長い。金もかかる。でも、これって本当にデメリットだろうか。

単身海外に乗り込んで、自分の責任で住む場所を確保し、自分の金で飛行機の操縦を死ぬ気になって習い、英語を話す友人を沢山つくり、海外に拠点を置く日本人の方と知り合い、雲の中を飛んで、美しい湖のほとりに着陸する経験をして、世界中で通用するパイロットの免許を取得する。

お金って、こういうことに使うことが一番良い使い方だと思うのだが、どうでしょう。
たとえ日本が財政破綻して沈没しても、生きていけるように。
周りの大事な人を、守れるように。



P.S. いろいろ書いてきましたが、この学校を知ったのは、この学校で、学生→教官→NZ航空の国内線パイロットという経歴を持つ、ある方のHPを見たことがきっかけでした。まったく未知の世界に単身乗り込み、職の保証もない中で、最初のくさびを打ち込んだ勇気と意志の強さに共感したことが、この学校を選んだ最大の要因です。壮絶な体験記を是非ご一読ください。→

海外でパイロットへの道ニュージーランド

以下 参考URL
IAANZ HP(英語版)(International Aviation Academy of New Zealand)
IAANZ(日本人学生向け)
無料留学エージェントのサザンクロス



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     2010.04.04 Sunday
昨日、今までとは違うフライトスクールの懇親会に参加してきた。
卒業生や現在CABチェックに向けて訓練中の方が集まる恒例の飲み会らしい。

この学校はどうだったか。

とてもすばらしい学校だった。もうひとつの候補の学校と同じように、訓練の質を最も重要視し、かつどうしたら訓練費用を抑えることができるか、商売っ気なしで真剣に考えているところだった。


訓練費用は、とても安くできる。それはこの学校が日本の免許取得も自前でやっているから。もうひとつの候補の学校は、海外に拠点を置いている学校なので、当然取得免許は海外のそれだ。そこから日本の学校に入校してさらに訓練を受ける必要があるため、そこからさらに金がかかる。

ただし、何度も書いているように海外の訓練でも、質を高めることに尽力しているため、就職するときまでに大変な技量が身につくことは、どちらも一緒だ。持っている免許が日本のものか、海外のものかの違い。

ぐちゃぐちゃ考えていてもわからないので、項目を決めて、ちょっとグラフにしてみた。



ここから、重み付けをする。

つまり、上記は誰にでも当てはまる、両方の学校の性格の違い。これに、「私にとって何が重要か」という観点で、項目に点数をつけていく。1-5点の範囲で。点数と掛け算し、総合点を再度グラフ化。



日本でパイロットになる、という一番の目的に対し、「英語力の向上」という項目は間接的なもの。だから、重みは3点となり、重み付け前は5点で最高点だったのが、重み付け後は25点満点中15点(5点×3重み)となっている。それでも、英語力の向上はパイロット以外の仕事につかなければならない状況になったとき、につぶしが利く。なにより英語は私の武器のひとつで、一生付き合っていくつもりだ。

自分にとって何が重要かは、一人一人違う。それが、一般的なアドバイスができない理由だ。最後は、自分で決めなければ。



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     2010.04.01 Thursday
大人になって働くまでは、社会ってのはもっときちんとしたところだと思っていた。

だって、電車は2分おきに走っているし、地上何百メートルという高さのビルは乱立しているし、レストランだって星の数ほどあるじゃないか。きちんとしていなかったら、そこらじゅうで電車がぶつかり、ビルが崩れ、食中毒が起こっているはずだろう。きっとあれだ。国とか政府とか、そういうところががっちりルールを作っていて、過去の失敗に学んだ体系的なルールを作っていて、皆それにしたがっているから大丈夫なんだ。。。

そんな風に思っていた。でも、会社に入って、そうではないことに気が付いた。

毎年毎年、同じことを繰り返している。テストで作った試作品の性能を量産品に再現できないとか、性能改善を裏付けるデータが取れていないとか、タイムカードを押し忘れて総務が迷惑をしているとか、とにかく

「前は、どうだったんですか?」

という質問に答えられる人はほとんどいない。大体は、「おれは途中から入ったから前のことはよくわからないんだよね」と。良くても、「あの時はこれをこーやってうやむやにしちゃったんだよ」ぐらい。行動の基準は「めんどくさいか、否か。」

でも、日々、飛行機は飛んでいるし、日本車は壊れないし、ブログの記事が消えたりすることもない。

相変わらずちゃんとしているじゃないか。どういうことだ。

それは、ちゃんとしている人もいるからだ。少ないけれど。そういう人たちは、現場で実際に業務を行っている人であることが多い。実際に飛行機を操縦したり、実際に部品を組み立てたり、実際に料理を作ったりしている人たちだ。決して、国や政府がガイドラインを作っているから、ではない。最前線の人が、どれだけの責任感と気配りと如才のなさで事に当たっているか、ただこの1点に立脚している。

フライトスクールだって同じこと。

良いパイロットを育てたいというモチベーションを持った教官がいて、就職先の現場と常に情報交換を行い、シラバスを更新し続けていること。これが良いフライトスクールの「ソフト的な」条件だ。

これに加えて、十分な広さの訓練空域がある、天候が安定している(あるいは、天候が日本と似ている)離着陸訓練が順番待ちなしにできる 実際のATCで練習ができる。ILSの訓練が(できればホームベースで)できる。学科の時間が多く取られている。機材の安全性が確保されている(できれば自前の整備場で)機材の選択肢が抱負だ、シミュレータ訓練ができる、ブリーフィングが気が済むまで無料でできる、費用の明細が細かく提示されている、などの、「ハード的な」条件がある。

卒業生がエアラインパイロットになっているかは、重要だが気をつけなければいけない。その学校のみの成果ではない場合があるからだ。どんなに立派な広告を出していようが、そんなことはまったく意味を持たない。外向きに良い面をするのは、誰にでもできる。嘘を本当のように並べ立てることは案外簡単なものだ。社会で働いて、そういうやつらを嫌というほど見てきたはずだろう。

自分がどっち側の人たちと学び、働きたいか。目の前の人は、どっち側の人間か。
それは、自分の目で、確かめるしかない。



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     2010.03.29 Monday
飛行機の海外訓練校は、月間専門誌などによく広告が出ている。

その中には、カラーで立派なものもある。カラーでなくても、毎月日本の雑誌に広告を出しているからには、かなりのお金がかかっているわけだ。

そこで、考える。 このお金は、誰が出しているんだろう。

当然、学校が雑誌に払うわけだが、その原資は?答えは簡単。生徒の学費だ。この業界は、本当に玉石混合で、平たく言うと、「ぼったくり」が発生しやすいし、実際にあるようだ。パイロットでもない日本人が現地の学校に「●●コースを日本人向けに売ってやる」という営業をかける。彼らをエージェントという。エージェントを介する学校というのは、その中間マージン分確実に高くついているはずだ。彼らに、訓練の質をコントロールする能力はないだろう。悪徳業者に引っかからないというのは、飛行機の訓練を始める前段階の話だが、重要なことだ。大金を払うわけだから。

私は、民間学校に入ってパイロットになりたい人を、啓蒙する必要を感じている。
私が考える情報の集め方としては。

口コミ。
説明会での質問。・・・が、質問を作るのは難しい。理由は後日。
担当者とのメールのやり取り。
卒業生との連絡。
実際にあってみて信頼できるか。 

・・・至極、当たり前のことだ。

先々週、先週末と、ある学校の座談会に参加し、貴重な情報を得た。
教官の方にお会いし、卒業生の方(国内訓練中の方と現役ラインパイロットの方)
に沢山お会いし、彼らのもつ自信や人柄や雰囲気に対し、信頼感を感じた。

ラインパイロットになるために必要な情報を沢山持って帰ってきたのだが、
夜も遅いのでまた明日。


それにしても大阪に車で往復は ちと疲れたな。日帰りで。


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     2010.03.23 Tuesday
飛行学校についての話の中で、私はよく、「訓練の質」という言葉を使っている。これは、具体的にどういうことなのだろうか。ちょっと考えてみよう。


日本で訓練のために軽飛行機を飛ばすと、使用する飛行機にもよるが、1時間あたり5万〜13万円ほどかかる。高いでしょう。先日の座談会で、OBの方は、こう仰っていた。(このときは、12万円/h という認識。)

「1時間12万てことは、1分2000円だ。1分で2000円てことは、3分で焼肉にいけるということだぞ!!」

あっはっはっ。わかりやすい。そして恐ろしい。
とにかく、飛行機を飛ばすこと自体、ものすごくお金がかかることなのだ。日本は確かに、ちと高すぎる。だが、海外でも「飛行機を飛ばすには大金がかかる」という事実には変わりはない。もとよりお金のかかる「フライト」というものを、どう考えるのか。これが飛行学校の質を決定する。つまり、私の言う「訓練の質」とは、ラインと同じ考えでフライトを組み立てる練習・検証をさせてくれるかどうか、ということなのだ。そして、エアラインこそ、この考えが徹底されている。

エアラインは企業だから、当然だが、無駄に飛行機を飛ばすことは許されない。エアラインでは、飛行機が飛ぶとき=金を生むとき なのだ。訓練飛行は投資であって、浪費であってはならない。

だから、その日やることの手順を上空で考えたり、飛んでいて「偶然」飛行機のコントロールがうまくなったりすることは、あってはならない。まして、準備不足でその日やる予定だった訓練の一部ができなかったり、その日の訓練のテーマに及ぶ、前段階の技量が追いついていなかったりすることは、論外である。

技量は、その日のテーマに沿って、地上で準備したとおりの手順で、必然的に向上させていくものなのだ。特に、初期段階の訓練で ある一定ラインの達成を目指すときは、偶然に技量が向上するようなことは、プロとしては恥ずべきことかもしれない。

ところが、民間の飛行学校というのは、飛行機が飛べば飛ぶほど儲かる。訓練生であるパイロットが金の払い手だからだ。そこに甘んじて、「とりあえず飛んでみっぺ!」 みたいな対応をする学校は、訓練生側が結果的に飛行訓練を浪費してしまう可能性が大きくなる。訓練でも、フライトであるかぎり、それは「本番」なのだ。

フライトを絶対に浪費しないこと。

この鉄則を、最初のフライトから意識しないと、「コマーシャル」パイロットにはたどり着けないだろう。



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     2010.01.24 Sunday
ということで、自分でパイロットの免許を取ろうと動き出しているわけだが。。。

学校もいろいろありますな。

アメリカ、中国、オーストラリア、ニュージーランド。。。。いろいろな国の訓練校をインターネットで調べている。実際に海外で訓練をされた人のブログや、海外でライパイロットになった日本人の方に連絡をとったりと、情報を集めていく中でわかったことは、学校もピンキリだということだ。

金と時間と訓練の質のバランスが取れたところを選びたいと思う。言うまでもなく、最後の 訓練の質 が最重要ポイントであるわけだが。



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2013インストラクター
2018エアライン

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