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     2023.10.29 Sunday

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     2011.04.10 Sunday
天気の予測は外れた。

8日金曜日は前日に引き続き上空の風が強く、TAFに「22018G30KT」とあったとおり、地表の風も強かった。私は前日発行の予想図から風が弱まると見たのだが、結果派違った。

前日の決定的なキャンセル要因だったFREEZING LEVEL(FZL)は10000FTくらいまで上がり、ICINGの危険は大幅に減った。おそらくHIGHの東進に伴ってSW-NEにまたがっていた等圧線の一段が東の海上に追いやられて南から冷たい空気をあまり運んでこなくなったからだと思うのだが、風はむしろ強め。なんだこりゃ。この辺の矛盾がよくわからない。

振り返ってみると、水曜は上空で強い風だが地表ではそうでもなかった。木曜は上空、地表ともに強く、FZLが低かった。そして8日金曜はもっと風がやむかと思ったが、また元に戻って上空、地表ともに風が強い。。。気圧配置から行ってもっと弱まっていいとおもったのだが、、、



結局土日に予約を入れて飛んだ。



PPL XCは1、2、3とあって土日で2と3を終わらせる予定だった。土曜は雲が3000FTあたりに。ほぼ無風。XC3に行った。はじめていくところに一人で行く。TIMAR(NZTU)という無管制だがライン機も降りてくる、というよくわからない空港画目的地だ。GOOGLE EARTHでEN ROUTE上の見え方を角度をつけた画像で予習。TRKの方向をHDGにしていれば狂いなく着くという状態だった。ただ、フライトのできについては、突っ込みどころがありすぎて何から書けば良いやら。



TUにて。始めてくる空港に初めて一人で飛んできた。インストラクターが1人だけしかいないAERO CLUBがあって、私の後ろから着陸してきたトマホークがそれだった。うちの学校より規模は比較にならないほど小さいが、トマホークはきれいだし、雰囲気は和気藹々。



本日日曜はXC2。南の海岸線からASHBURTON(NZAS)北側の山間をとおり、北側からCHに帰ってくるというルートだ。ASに
行く途中で層積雲(SC)がべったり1000ft-1200ftくらいにあり、ひたすら地を這ってASまで行った。最後には、CIRCUIT HEIGHTが取れずにDIVERT to CHという顛末である。

迷った。道にではなく、判断にである。雲が低いということに対して、どうするかを考えるのに時間がかかりすぎた。VFRでは基本的に地面が見えていれば雲の上を飛んでいいことになっているが、雲直上にいれば見えるものも並びだすと角度をつけてみたとき、一面の雲海に見える。今日は海岸沿いに5000FTまで上がって一応見てみたが、海岸から山に向かう途中がべったりと覆われているのが見えた。山のほうまで行けば雲はなかったが、CHに帰ってこれなかったらまずいし、近くで最近ヘリが堕ちたという情報もあったし、同様の気象状況でのNAVIGATIONをDUALで経験していないので、やめた。川沿いに北上すれば次の目的地につけただろう。まぁ自分の判断は正しかったと思っている。PPL XC2の要件をも満たしているかどうかはわからない。

フライトひとつひとつを大事に飛ぼう。
     2011.04.07 Thursday
XCは情報がたくさんIMPOSEされてくるので忘れがちだが、このときこそ「楽しく」飛ぶことを忘れてはならないかもしれない。自分が楽しい、快適だ、と感じるFLIGHTができれば、お客さんを後ろに乗せたときもそういう風に感じてもらえるんじゃないか。上空で自分の負担を減らすのに役立つような準備をすること。工夫と言い換えてもいい。

そして上空ではすぐにHANDS OFFできるくらい、もっと真剣にTRIMを取る。目的はAVIATEの精度を上げること。AVIATEの未熟さが、上空での私の能力を大幅に削っていることは間違いない。これからは、TRIM WHEELを回すときにこう言おう。

「AUTO PILOT ON!!」笑


CHEROKEE & WARRIOR。CPL XCに入ったらWARRIOR。RYO & TAKAはすでに進んでいる。


さて、今日も天気が悪くて飛べなかった。が、そんなにいやな気分じゃない。できた時間でいろいろ仕事を終わらせたので変な達成感がある。笑



天気で飛べない分、天気を継続的に観察している。天気図、雲画像、ARFOR、METER、TAFなど、天気に関する情報はいろいろある。これらが読めるようになるのにコツなんてない。唯一の道は、毎日天気図と接することだ。今週はいろいろ興味深かった。

月曜と水曜に寒冷前線が通過したのだが、月曜のやつは通過前から通過後にかけてずーっと雨が降っていた。寒冷前線なのにNb。なのになのに、結構強いSH。次に通過した前線は、同じ寒冷前線なのだが動きが早く、雲は大したことない代わりに風が強かった。2000ftで40ktくらい。

一昨日(5日)からこの前線の影響を見越した航空気象情報が出ていた。昨日(6日)の朝5時にチェックしたTAFでは地表の風が22018/G22という予報で、SOLO XCのLIMITである20KTを超えていた。空港に行ってもやはりATISの2000FTの風が40KTとなっており、自分の判断で行くのをやめた。

ところが、もう一度天気を取り直してみると、TAFがAMDされている!!24015KTに変わっている!!!AMDの時刻は6時くらい。これを予期していなかった。ああこういうこともあるんだということがわかった。予報は、あくまで予報。何故こうなったかといろいろ原因を探す。

天気図を見ると、5日に出ていた6日昼の天気図と、6日に出た同じ時刻の天気図では、東進する前線の真ん中が脊梁山脈で削られ、空気がMIXされ、気団の境目があいまいになった。つまり前線がNZの真ん中の尾根でぶった切られた状態だ。弱くなった前線の位置が若干南の海上に動いていて、それにつられて南西から北東方向に伸びる等圧線の束も南に動いていた。西側からは高気圧が弱いリッジを伸ばしていて、その影響でNZを覆う等圧線の間隔が若干広くなった。これかな、風が弱くなった理由は。

実際に昨日、飛んだ人は風はそんなにひどくなかったという。そういえばMAKIも私のEBPをかっぱらってMAP READINGにいってたっけ。SWという風向きも影響しているのだろう。山を越えてくるNWではないのでTURBULENCEはおきづらいし、実際に上空の風はATISに出ている40KTというほどではなかったらしい。ARFORをもう一度見ると、確かに20-25KTに落ち着き始めていた。見逃した。昨日は、いこうと思えばいけた。


転じて今日。6日。昨日との違いは、地表の風が上空同様に強いこと、それがARFOR、TAF、の両方に出ていること、FZLが3500FTに下がって一部のエリアでは雪や雹になるという予報が出ていること、だ。

風がリミットを若干超えているが、風だけを考えれば個人的にはいける気がした。雹や雪は北側が問題になっているだけだ。南に下るルートだし、考えによっちゃぁいけるのでは?と昨日の「もったいない」も手伝って今日は行く気満々でA-CATの許可をもらいに行った。


「ダメだ、こりゃNZ全域だね。。。」


はい、すいません。A-CATはすごい経験の持ち主だろうから、彼らがどうやってNOGOの結論にたどり着いたのかを知りたかった。後から思考のプロセスを質問したら、あの時気圧配置を見て風の方向からどんな性質の空気の移流が予想されるかを見たのだそうだ。今回はS-SWの風。南の海上から湿った冷たい空気をつれてくる。この全体の傾向から、FZL3500はCHCHの北側の話だけではなく、NZ全体の話だと判断したのだろう。

ちなみに月曜と水曜の前線の性質の違いを予測できるか、と質問したら、苦虫を噛み潰したような顔をして、



「第六感を鍛えろ。。。」



といきなりよくわからないことを言っていた。さすが、神に選ばれた人は違う。


明日にかけては、HIGHがさらに東進し、その端っこがNZに届く感じだ。夕方のARFORでは、まだ各地で風が強く、上空で40KT以上出ていたが、気圧配置を見ると等圧線の間隔がダンダン広くなっていく傾向。次のARFORでは風は弱くなると見た!!

朝また確認します。5時。ということで、おやすみなさいませ。
     2011.04.05 Tuesday
最近は訓練に関してUNHAPPYなことがぽつぽつある。あるけれども、それを誰にどう伝えたら解決するのかよくわからないので、とりあえず自分がやるべきことを粛々とやっている。UNHAPPYだからといって、勉強をしない理由にはならない。そんなことをすれば学校にカモにされて終わりだ。だが、不信感を持ちながら訓練するのは精神衛生上あまりよくない。基本的にここ最近の気分はなかなか憂鬱だ。笑


さておき。


VFR CROSS COUNTRY (XC)で最も基本的にして重要な技術は、MAP READINGだ。基本的には地文航法(PILOTAGE)といって、地表と地図を照らし合わせて、自分がどこにいるかを確定し、その目標に沿って飛行、目的地にたどり着くための技術なのだが、これがなかなか難しい。


似たような集落ばかりだし、畑や田んぼばかりだし、、、


地図を見るときは真上から見ているが、飛行機からは、特に低い高度にいるときは、景色が角度を持って見えてくるので見え方が違う。多分これがこの街だろう、と思っても隣のよく似た街と間違えたりして危なっかしい。山や谷、川や村など、他に似たようなものがいくらでもある地表目標は、特にそういう傾向がある。そもそも、そういう目標は自分の位置を確定する指標として選ぶべきではない。これも、準備段階でのMAP READINGと言えるかもしれぬ。


山なんてどれも一緒に見えるぞ。。。


自分が向かっている方向を大体把握したら、川や道などのうち、大きなものを指標にとってそれらからの角度を見る。その角度を地図に写し取り、自分の(HDGではなく)TRKが地図上に引いた予定TRKとどれだけ離れているか、その角度差で把握する。そうこうしているうちに、次の目標が見えてくる。

「次の目標が見えてくる」と書いたが、そういう風になるように計画の段階で目標物の間隔をあらかじめ決めなければならない。何分後に、何が見えてくるか。その日の風から出したGROUND SPEEDから地図上のCHECK POINTに予定経過時間(EET)を記入する。その時間に対して早いか遅いかで、次のCHECK POINTへの到着時間(ETA)が更新される。

教科書には120KTで飛行する場合12−30分と書いてあった。そうやって設定した目標が、どのくらい先で見えるか把握することも重要だ。まだ見えないだろう、と思っていても、実はすでに視界に入っていることもある。それが見えていれば、地図上を自分がどのくらいのスピードで動いていっているかがわかる。そして、この地図上の速度感覚の正確さで、MAP READINGがうまくいっているかどうかの評価ができると個人的に考えている。地図上で迷子ならなければ、基本的にLOSTはないからだ。


そう考えると、VORやNDB(日本にはもうないかも知れんけど)のありがたみが想像できる。何しろ、外を見なくたって自分の位置を知ることができるのだ。また、MAP READINGの技術は何も地文航法だけではなく、CHECK POINTをVISUALで確定するVFRの推測航法(DEAD-RECKONING)でもその重要性を失わない。やり方は違うけれど、自分の位置を地上にある何者かからの位置関係で確定するという点で、MAP READINGのCONCEPTは今後の航法訓練につながっていくんだと気づく。

自分がどんな風に飛びたいか、そいつをリアルに思い浮かべて、そのイメージをフライトでなぞるように。自分が飛行機の中でどんな風に動いて、何が見えて、チャートをどういう風に持って、、、、外を見て、地図を見て、それからまた外を見たとき、教官の頭に思い浮かぶイメージと自分が思い浮かぶイメージにどんな差があるのか。その想像力が、自分をうまくするんじゃないかな。
     2011.03.30 Wednesday
準備準備準備。準備が大事といっても、的が外れた準備では上空で毛ほども役に立たぬ。早起きして、必要であろうという情報を完璧に網羅した!と自負しているFLIGHT LOG(道程表みたいなもの)でも、上空で「つぎのHEADINGいくつ?」とか「ETAは??」と聞かれたときに2秒で答えられなければ、

「日が暮れちまうぞ!!」


とっぷり。。。


とひざの上から剥ぎ取られて、後席にクシャクシャポイである。

せっかく朝4時に起きて作ったのに〜〜〜といっても後の祭り。頭のメモリーをサポートするためのLOGだ。情報を検索するのに頭を使ってしまっては本末転倒である。昼飯どきのネタにはなるが。。。



上空でいかに頭の余裕を残すか。それに有効な「準備」でなければ、意味がない。頭は常に余裕しゃくしゃくで飛んでいて、何か突発的な事象に遭遇した場合、あるいはそれを予知することに脳みそを使う。これができなきゃ。課題はたくさんある。


・まずは、上記のようなこと。準備が的外れで機内にわざわざ仕事を持ち込んでいる。最低限必要な情報は、必ず頭に叩き込む。仕事を忘れない仕組みも必要。頭で覚えていなくても自動的にREMINDされるような仕組みにしないと、何か忘れていることがあるんじゃないかと不安になって他の仕事の精度が落ちる。CHARTのLEGに沿って情報を書き込んで、ルートをたどっていけば必ず目に入るという状況をつくったり、タイマーを使ったりしてもいいかも知れぬ。

・AVIATEの精度が大幅に落ちている。理由は二つ。機内に仕事を持ち込んで、それにかかりきりになっているため。もうひとつは、ATTITUDE FLIGHTがそもそも未完成だということ。

・POSITION REPORTが下手。距離と方角を瞬時に思い浮かべられないので、自分のコールサインを行った後に間が空く。特にNW SW NE SWの判断が苦手。

・HDGの維持。あくまでVFR。DIを決めたら外にREF.を取ってそこに向かう。

・絶対にひとつの仕事にかかりきりにならないこと。意識は回す回す。


明日はいけるかなー。天気ぎりぎりかなー。
     2011.03.28 Monday
CROSS COUNTRY (XC)は飛行時間が長いので、飛行機の予約がなかなか取れない。人が飛びたがらない早朝7時からのBOOKINGにして6時に学校に行き、NOTAMを確認して天気を判断してその日の風から対地速度(GS)を計算して予定飛行時間(EET)を出して必要燃料を出した後、飛行機に行ってPRE FLIGHT CHECKをする。このときに実際に飛行機に積まれている燃料を確認して飛行可能時間に置き換え、重量を確定して離着陸距離を出す。すべての準備を終えて、FLIGHT PLANを提出、INSTRUCTOR のAUTHORIZATIONをもらって飛行機に乗り込み、CHECK LISTを順次遂行しながらRWYまで行く。離陸許可をもらって脚が離れた瞬間が、8時以前でなければならない。




家の窓から。高気圧に覆われていい天気ー!!雲ひとつなし。絶好の飛行日和。

すべてを順序良く流れるようにやらないと、1時間でAIR BORNEはできない。PRE-FLIGHT CHECKを前日にやっておいたり、家でNOTAMと天気を確認してくるというような工夫が当然必要だ。

で、今日はどうだったかというと。

天気を家で見てきたのはいいが、風や雲の数字が曖昧にしか記憶していなかったので、結局学校で印刷する羽目になった。まずここで時間を無駄にした。あらためて手に入れた風の情報から今日の各LEGごとのGSとHDGを出した後、なぜかEET(LEGごとの飛行時間)を出す前に作業を中断してPRE-FLIGHTに行ってしまった。帰ってきてまたEETの算出に戻る。いろんな作業を中途半端に終わらせたので、頭が飛び飛びになり、ここでも時間がかかった。

さらに、FLIGHT PLANのPIC(機長)欄に教官の名前を入れてしまって(DUALではそうするが今日はSOLOだった。)NATIONAL BRIEFING OFFICE (FLIGHT PLANを管理しているところ)に電話して修正を頼んだり。

さらにさらに、DUALで行った道程を同じようにたどるものだと考えてプランを立てたが、実は逆に周らなければならなかった。

阿呆だ。。。orz


さらにさらにさらに、(まだあるのか)いや、もうないだろうと思って教官にサインをもらいに行くと、

「風は??」

と。

昨夜、COLD FLONTが通過した影響で、ARFORではまだ3000ftで25KTの風とある。前線通過後は高気圧からRIDGEが張り出して雲ひとつないいい天気、風もVALIABLEになっている。でも、数字が出ている以上その教官の権限ではサインできないことになっているらしい。後から後からこういうのが出てくる。。。

「A-CATのサインが必要だ」


いやな予感。


とりあえず急いでA-CATに許可をもらいに行き、事情を説明すると、他の場所の天気は?CROSS WIND吹いているけど??ログブック見せて???とどんどん違うところに突込みが入る。AIRBORNE TIMEまで後5分しかない。急がなきゃいけないのに。それにしても後から後からこれが違うあれが違うと煩わしい、何故前もって言ってくれなかったのかと腹立たしい。この流れ、何かに似ていると思ったら、前の会社で量産直前の図面のサイン(本当はもう個別の判断で動かしていたりして。。。)を急いでもらいに行ったときに似ているんだ。思考が自分本位になる。

そして、こうやって個別の事情を知らない「偉い」人に許可をもらいに行くと、その人は事情を把握したがってできるだけたくさんの情報を集めようとするから余計に時間と労力がかかる。そして、ぐちゃぐちゃになってたいていうまくいかない。あの時もうまくいかなかった。(笑)気持ちがはやる、ストレスレベルも上がる。正常な判断ができなくなる。急げ急げ急げ急げ!!! 事故は、こうやって起こるんだろうな。


やめ。


教官は何とか行かせてくれようと奔走してくれたが、機長の私がHAPPYでなかった。なんとなくいやな予感がした。このまま行ったら、なにかやらかすんじゃないかという予感が。そして、飛行機で「やらかす」という意味は、金はなく人間の命を危険にさらすということだ。飛行日和だったのに、、、クロカン飛べる天気ってのはあんまりないのに、、、教官にも申し訳ないし、、、そういう気持ちを振り切って、FLIHGT CANCELを判断した。

これって、言うほど簡単じゃない。。。orz
     2011.03.24 Thursday
訓練をしていると、今の自分の目先の完成度に目がいきがちだ。小手先完成度。だが、これから先パイロットとして生きていくために重要なことはそういうことではない。

教官がいなくても自分で育っていける人間にならないと始まらない。

そのためには、考え方そのもの、フライトに対する態度をどうするかだ。一番重要なことだ。手を抜かない。準備準備準備。準備も準備という言葉だけでは的外れの準備になりがちだ。些細に見えてできていなければいけないこと、重要に見えて瑣末なこと、これらを切り分けて学校を卒業した後も、いつでも、初めて行くところでも、自信満々で飛んでいけるようにならないと。


朝、CHCHから北へ30NMのその辺の草むら。(嘘、一応RWYがある。笑)さむ。


今までずっとやってきていたフライトの大原則、

AVIATE
NAVIGATE
COMMUNICATE
ADMINISTRATE

この順番は変わらないけど、しいて言えばこういう感じだった。

AVIATE 心臓
NAVIGATE 肝臓
COMMUNICATE 腎臓
ADMINISTRATE 十二指腸

AVIATE ってのは心臓みたいなもので、つまり止まらない、止まれないということだ。止まったら、墜落してしまう。人だったら、死んでしまう。肝臓、腎臓、十二指腸も体が機能するためになくてはならないが、腎臓は二つあるし、肝臓は完全な形でなくても機能する、十二指腸だって手術で切ったりするんじゃないかな。部分的にあればいい。



でも、人間が人間として生きるため、飛行機が飛行機として飛ぶためには、最も重要なものが抜けていた。これからは、こうしたい。



DECISION 脳
AVIATE 心臓
NAVIGATE 肝臓
COMMUNICATE 腎臓
ADMINISTRATE 十二指腸



ブロッケン現象はじめてみた!!

PPL以後、少し呆けていたかもしれぬ。頭に叩き込むべき情報が少なすぎて、判断が遅くなったり、悪いときは判断材料がなくて判断そのものを放棄したりしていた。マニューバの練習ならそれでもいいかもしれない。でも、これはクロスカントリーだ。自分の知らないところ、はじめていくところに、その途中のさまざまな出来事に対処しながら行って、帰ってくる訓練だ。

ここは私立の学校である。自分でお金を払っているので、立場上私は「お客様」だ。税金(航空大学)や企業(自社養成)のお世話になっているわけではないので、制度に組み込まれて訓練しているわけではない。訓練の質は、私の態度に対応する。どんなパイロットになるのか、教官が決めてくれるわけではない。私が決めて、それに応えてもらう。だから、プロフェッショナルにならない(PPLでいいや)という判断もできてしまうわけだ。良くも悪くも。これはともすると、「制度」に組み込まれて訓練される場合よりも強い意志が求められるような気がする。

その上で目標、がんばりどころを再確認。クロカンに行って、ただ帰ってこれるようになればいいわけではない。そつなくこなすことがこの訓練の目的ではない。たとえうまくいかなくても、そのうまくいかないことをうまく管理して、致命的な大きさになる前に食い止める、その判断力が身につくかどうか。たかだか50時間ちょいのパイロットの判断の効率、的確さなんて知れている。これから私がする判断よりもっといい判断はたくさんあるだろう。でも、致命的な結果にいたる判断や、致命的な結果を招く「判断の放棄」を絶対にしないこと、そこをがんばろう。

これは、一生ものの技術である「DECISION MAKING」の訓練なんだ。
     2011.03.12 Saturday
今は家のインターネットが落ちているので日本の情報はほとんどこちらのテレビニュースで見ているが、こちらでも関心が高いのは原発関連だ。でも気になるのは、孤立している集落に物資が一度も届いたことがない場所がある、というニュースだ。

こういうときこそ税金で無駄に作りすぎた地方空港を拠点にしてバンバンバンバンヘリを飛ばせば良いのにとおもってしまう。自分の国で何千人もの人が亡くなって、状況が一向に改善しないのを南半球の国からテレビで見、何も出来ないでいるのは本当につらい。

chchの地震の際は、直ちに町の上空に飛行制限空域が設けられて、レスキューヘリが空港や近くの軍事施設と市内の被災現場を何十往復もしていたように思う。電気や水道の復旧状況もテレビで更新されていたし、対応が早いと感じた。今、この瞬間に何が必要かという優先順位がよくわかっているようだった。きっと、しっかり準備していたんだろう。



さて、先週からクロスカントリーが始まった。このフェイズからは飛行機の操縦以外のことを考える余裕をいかに作り出すかということが一番重要なことだと思う。

先日、RYOの後席でオブザーブしていたとき、こんなことがあった。

地文航法訓練の帰り、我々は空港の南西側からJOINING。そこへ西側から同じくJOININGしてきたセスナがおり、TWRから、そいつが見えたら教えてね、と言われていた。

教官にはすでに見えていたようだ。TWRからの無線が終わらないうちにTRAFFICの方角を指で指し始めたが、目の前の川と森にカムフラージュされてしまってなかなか見えない。

RYOと私が見つけたとき、ちょうど自分の目の前にセスナは来ていた。それをモニターしながら自分もCIRCUITに入っていく。RYOが高度をCIRCUIT高度に落とし始めた。そのことに集中すると、セスナから頭が離れてしまう。

「先行機、どこだ??」

NO.2だから、見失ったら終わりだ。何とかもう一度見つけなおす。

D/W終盤、フラップを下げて速度を殺し始める。よくみると、セスナがGO AROUNDしていた。私はバックシートだったので、それに気づけた。教官がRYOに言う

「先行機が何でGO AROUNDしたかわかる?」

RYOはサーキットそのものに集中しているので、そんなこともちろんわからない。私もGO AROUNDしたことはわかったが、理由まではわからなかった。

「RWY20でNWの風、あいつはCROSS WINDって行っていたけどNWってことはTAIL(追い風)も少し入っているってことだ」

「TAILってことは距離が伸びるから着陸はMIN.DISTでやらなければならない。さらにCROSSも。」

「60KTを維持しながら降りて、CROSS WIND着陸で降りるんだ。」


そして、何事も無かったようにスーッと横風着陸をしてしまった。私がやるときの、あの機首のグラグラなんて全く無い。私はまだ、DWから着陸までの数十秒のうちに考えることといったら着陸それ自体をうまくやらなきゃ!となってフレアやキャブヒートや着陸地点のことだ。MIN.DISTをするときにしたって「練習のため」だった。でもここからは、それじゃだめだ。

うーむ、こういう引き出しの多さと判断の早さが今後必要になってくるんだろうなー。うーむ。



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プロフィール
2010パイロット訓練
2013インストラクター
2018エアライン

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