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2011.05.26 Thursday
NIGHT FLIGHT をはじめてやってきた。
PA28-161 WARRIOR; GRASS COCKPIT が光ってる。この明るさ、意外と邪魔。
感想は、、、、エアラインの、特に労働環境があまり手厚く守られていないLCCなどのパイロットって、きっついんだろうなー、と。
まぁそれは冗談(?)だが、ものすごく疲れたのは本当だ。何しろ、18時半ごろ離陸して、帰ってきたのが夜中の1時だ。RYO TAKA ASHの3人+教官の八木さんで、一人1時間程度のサーキット。TU。KIWIはこんなやり方はしない。日本人だけだ。笑
夜のCHRISTCHURCH。光は穏やかなオレンジ色ばかりで、信じられないほどきれいだが、男4人で見るような景色ではなさそうだ。。。
RYOがMEDIUM TURNをやることになった。街の灯があるところで水平に曲がるなんでもないマニューバだ。イクラの集合体のような景色が一定のレートでNOSEの先に、左に向かって吸い込まれていく。TUに向かう途中のルートは、東側に海がある。右旋回は続く。海岸を越えたかなというところから、しばらくして奇妙なことに気づいた。RYOがどんどんバンクを深くしていっているのだ。まてよ、これはまずいんじゃないか?夜は上下左右の間隔がなくなって異常姿勢に入っていることに気づかない、空間認識失調(VERTIGO)に陥りやすいと習ったばかりだ。やばい、これ以上はやばい、スピンに入るかもしれない。RYOはVERTIGOに入ったんだ、と思って右に顔を向けた瞬間、さっき吸い込まれていった街が遠くに落ち着いた風情で横たわっていた。VERTIGOに入ったのは自分だった。
これは、恐ろしい。体験するとわかるけど、自分の感覚ほど当てにならないものはない、と頭に叩き込むために、NIGHTの訓練はある。そういっても、半分くらいは正解だと思う。ちょうど駅に向かって電車が減速している時、中にいる自分の体がどんどん傾いていくような感覚。あの状態でも、計器が水平なら計器を信じなければいけない。これは、言うほど簡単ではない。
TIMARU TOWN 昼間とは全然違う。
そこら中に「ブラックホール」としか表現しようのない景色が広がる中、「もしここでENGINEが止まったらどうする??」と何回も聞かれる。実質、この辺で降りられるのは海の上くらいだ。陸の明るい部分は下に人や車がいるので降りられない。たまにまったく人通りのない道路が照明つきであったりするが、それらの照明は、よせばいいのに道路の真ん中まで湾曲していたりして、飛行機には邪魔だ。だいいち、電線があるかもしれない。
重要なのは、妥協だ。THE BEST OPTION を探してはいけない。探している間に、落ちてしまうからだ。怪我は避けられないけど、死ぬことはない、とか、水にぬれるけど、海岸には近い、とか、何かしら痛いことは起こるけど、耐えられないほどではない、というTHE SECOND BESTを瞬時に決めて、それを受け入れることが最も重要で、最も難しい。人間はどうしても「ある程度の痛み」を避けたいがために、反射的に無謀で無意味な判断や操作をしてしまうのだそうだ。まぁ確かなのは、LIFE JACKETを積んだからって安心してはいけないということ。今、何も見えないコクピットに水が入ってきて、パニクらずにLIFE JACKETが操作できるかというと、きわめて怪しい。ドアは、一度沈みだしたら水が中に入るまで水圧で開かない。のど元くらいまで来てやっと開くのかもしれない。そういう訓練、できないものかな。やらないと、沈み行く機内から自分とお客さんをJASON BOURNEみたいに救い出すことなんかできるわけがない。BOURNEは助けられなかったけど。。。
TUにて。イーグルのD1900が放置してある。ライン機がこんなんでいいんかね。笑
夜のCIRCUITはまた全然違う。ATTITUDEがわかりづらいので、INSTRUMENTとVISUALをうまく使い分けて飛ぶ。
DWのスペーシングがよくわからないし、まっすぐ飛べない。RYOはDIを使うと言っていた。確かに、PATTERNがあってこそのSPEEDでありDESCENT RATEである。CIRCUITについてはまだ書きたいことがたくさんあるので、そのうち言葉にしておきたい。
TUには、誘導路灯がある。いつも帰省する時に通っていた国道16号の脇にある、横田基地の中に見えたあの青い光だ。大好きな光景だったが、それと同時に、大嫌いでもあった。フェンスの向こう側にあったあの青い光は、自分がAVIATIONという業界にまったく関与していないという象徴のような光景だったからだ。
でも今は、その境界線の向こう側にいる。
PA28-161 WARRIOR; GRASS COCKPIT が光ってる。この明るさ、意外と邪魔。
感想は、、、、エアラインの、特に労働環境があまり手厚く守られていないLCCなどのパイロットって、きっついんだろうなー、と。
まぁそれは冗談(?)だが、ものすごく疲れたのは本当だ。何しろ、18時半ごろ離陸して、帰ってきたのが夜中の1時だ。RYO TAKA ASHの3人+教官の八木さんで、一人1時間程度のサーキット。TU。KIWIはこんなやり方はしない。日本人だけだ。笑
夜のCHRISTCHURCH。光は穏やかなオレンジ色ばかりで、信じられないほどきれいだが、男4人で見るような景色ではなさそうだ。。。
RYOがMEDIUM TURNをやることになった。街の灯があるところで水平に曲がるなんでもないマニューバだ。イクラの集合体のような景色が一定のレートでNOSEの先に、左に向かって吸い込まれていく。TUに向かう途中のルートは、東側に海がある。右旋回は続く。海岸を越えたかなというところから、しばらくして奇妙なことに気づいた。RYOがどんどんバンクを深くしていっているのだ。まてよ、これはまずいんじゃないか?夜は上下左右の間隔がなくなって異常姿勢に入っていることに気づかない、空間認識失調(VERTIGO)に陥りやすいと習ったばかりだ。やばい、これ以上はやばい、スピンに入るかもしれない。RYOはVERTIGOに入ったんだ、と思って右に顔を向けた瞬間、さっき吸い込まれていった街が遠くに落ち着いた風情で横たわっていた。VERTIGOに入ったのは自分だった。
これは、恐ろしい。体験するとわかるけど、自分の感覚ほど当てにならないものはない、と頭に叩き込むために、NIGHTの訓練はある。そういっても、半分くらいは正解だと思う。ちょうど駅に向かって電車が減速している時、中にいる自分の体がどんどん傾いていくような感覚。あの状態でも、計器が水平なら計器を信じなければいけない。これは、言うほど簡単ではない。
TIMARU TOWN 昼間とは全然違う。
そこら中に「ブラックホール」としか表現しようのない景色が広がる中、「もしここでENGINEが止まったらどうする??」と何回も聞かれる。実質、この辺で降りられるのは海の上くらいだ。陸の明るい部分は下に人や車がいるので降りられない。たまにまったく人通りのない道路が照明つきであったりするが、それらの照明は、よせばいいのに道路の真ん中まで湾曲していたりして、飛行機には邪魔だ。だいいち、電線があるかもしれない。
重要なのは、妥協だ。THE BEST OPTION を探してはいけない。探している間に、落ちてしまうからだ。怪我は避けられないけど、死ぬことはない、とか、水にぬれるけど、海岸には近い、とか、何かしら痛いことは起こるけど、耐えられないほどではない、というTHE SECOND BESTを瞬時に決めて、それを受け入れることが最も重要で、最も難しい。人間はどうしても「ある程度の痛み」を避けたいがために、反射的に無謀で無意味な判断や操作をしてしまうのだそうだ。まぁ確かなのは、LIFE JACKETを積んだからって安心してはいけないということ。今、何も見えないコクピットに水が入ってきて、パニクらずにLIFE JACKETが操作できるかというと、きわめて怪しい。ドアは、一度沈みだしたら水が中に入るまで水圧で開かない。のど元くらいまで来てやっと開くのかもしれない。そういう訓練、できないものかな。やらないと、沈み行く機内から自分とお客さんをJASON BOURNEみたいに救い出すことなんかできるわけがない。BOURNEは助けられなかったけど。。。
TUにて。イーグルのD1900が放置してある。ライン機がこんなんでいいんかね。笑
夜のCIRCUITはまた全然違う。ATTITUDEがわかりづらいので、INSTRUMENTとVISUALをうまく使い分けて飛ぶ。
DWのスペーシングがよくわからないし、まっすぐ飛べない。RYOはDIを使うと言っていた。確かに、PATTERNがあってこそのSPEEDでありDESCENT RATEである。CIRCUITについてはまだ書きたいことがたくさんあるので、そのうち言葉にしておきたい。
TUには、誘導路灯がある。いつも帰省する時に通っていた国道16号の脇にある、横田基地の中に見えたあの青い光だ。大好きな光景だったが、それと同時に、大嫌いでもあった。フェンスの向こう側にあったあの青い光は、自分がAVIATIONという業界にまったく関与していないという象徴のような光景だったからだ。
でも今は、その境界線の向こう側にいる。
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