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2012.12.13 Thursday
今年の5月に申請した、NZ PPLから日本の自家用操縦士への書き換え。今日やっと完了して免許が手元に。
ってか航空局。。。ただの切り替えに6ヶ月待たせたくせに[1]「12/25までに登録免許税を払わなかったら受け取りの意志がないと見なします」だって。まぁいいけど。もう慣れたし。有償のクリスマスプレゼントってことは、サンタはCPL持っているって確認したんですかねー。
ブツは3枚の厚紙で出来ていて、ホチキスで止められていた。点線に沿って切り離すとぺらぺらのありがたい免許が3枚。。。携帯しづらいし、なくすぞこんなの。なぜ一つにまとめない。「全部取ったら1000万円以上する免許なのに、自分でラミネートしなきゃなんない。笑」っていうのはいつも座談会とかで笑いを提供してくれるネタになっている。
総務省の航空無線通信士のほうがプラスチック製で富士山のホログラムなんか入っていてかっこいい。
ちなみにNZの免許はこれ。
忙しくなってきたぞ
師走に入ってから急にいそがしくなって文字通り走り回っている。
今日は有給休暇を取って午前中に青色申告説明会なるものに出席。。。
税理士のセンセーの話を聞く。
その足で日比谷に向かい2010年の渡航時にも健康診断をやった日比谷クリニック[2]でINZ1096という肺のレントゲンに10500円を払い、
前回と同じアングルで撮影。
すぐに結果の記載された書類をNZに郵送。その後九段下(今度は間違えなかった)の合同庁舎の12階で免許を受け取って、
九段下駅A6口出てすぐの交差点。
最後はマクドナルドに入って個人的に請けている翻訳案件を進めた。[3]
(写真なし)
づがれだー。
先日はこれまた前回と同じく無犯罪証明を取る為にS玉県警本部で指紋を採られてきた。[4]
明日から残り少なくなった会社の翻訳の仕事にケリをつけつつ、交替で通訳をやってるので英語のウォーミングアップにもなっている。
NZの教科書の電子化もした!(その他の本も電子化して持っていくことにした。重いので。)
現地の車も買った!
さぁ順風だ、そろそろ帆を張らないと。
1. オーストラリアへの切り替えは3週間でした。笑
2. 日比谷クリニックではイミグレの書類の記入準備までしてくれるので助かる。楽。
3. 青色申告はこれやってるため。
4. 先日の強めの地震の時、私は浦和駅にいました。駅揺れた。
ってか航空局。。。ただの切り替えに6ヶ月待たせたくせに[1]「12/25までに登録免許税を払わなかったら受け取りの意志がないと見なします」だって。まぁいいけど。もう慣れたし。有償のクリスマスプレゼントってことは、サンタはCPL持っているって確認したんですかねー。
ブツは3枚の厚紙で出来ていて、ホチキスで止められていた。点線に沿って切り離すとぺらぺらのありがたい免許が3枚。。。携帯しづらいし、なくすぞこんなの。なぜ一つにまとめない。「全部取ったら1000万円以上する免許なのに、自分でラミネートしなきゃなんない。笑」っていうのはいつも座談会とかで笑いを提供してくれるネタになっている。
総務省の航空無線通信士のほうがプラスチック製で富士山のホログラムなんか入っていてかっこいい。
ちなみにNZの免許はこれ。
忙しくなってきたぞ
師走に入ってから急にいそがしくなって文字通り走り回っている。
今日は有給休暇を取って午前中に青色申告説明会なるものに出席。。。
税理士のセンセーの話を聞く。
その足で日比谷に向かい2010年の渡航時にも健康診断をやった日比谷クリニック[2]でINZ1096という肺のレントゲンに10500円を払い、
前回と同じアングルで撮影。
すぐに結果の記載された書類をNZに郵送。その後九段下(今度は間違えなかった)の合同庁舎の12階で免許を受け取って、
九段下駅A6口出てすぐの交差点。
最後はマクドナルドに入って個人的に請けている翻訳案件を進めた。[3]
(写真なし)
づがれだー。
先日はこれまた前回と同じく無犯罪証明を取る為にS玉県警本部で指紋を採られてきた。[4]
明日から残り少なくなった会社の翻訳の仕事にケリをつけつつ、交替で通訳をやってるので英語のウォーミングアップにもなっている。
NZの教科書の電子化もした!(その他の本も電子化して持っていくことにした。重いので。)
現地の車も買った!
さぁ順風だ、そろそろ帆を張らないと。
1. オーストラリアへの切り替えは3週間でした。笑
2. 日比谷クリニックではイミグレの書類の記入準備までしてくれるので助かる。楽。
3. 青色申告はこれやってるため。
4. 先日の強めの地震の時、私は浦和駅にいました。駅揺れた。
2012.05.28 Monday
この記事で紹介したTTMRAに基づくオーストラリアのCPL発行。書類をスキャンしてメール添付して送ったのが5月5日のこどもの日。本当にスキャンして送るだけで発行されるんのかと半信半疑だったが、、、
23日目で日本の自宅に到着。
ちなみに、書類の元本は1枚もオーストラリアに渡っていない。なんだか、本邦との差に愕然とする。何しろ、日本の免許の申請はこどもの日の4日前に直接、航空局に渡したのだ。わざわざ現地まで行って(いったん行くとこ間違えて)ログブックのコピーを10枚以上とって書き直しだの何だので一日がかりだったのだ。orz
なのに、南半球の大陸から来る免許のほうが早いってのは一体全体どういう了見なんでぃ!ドンドン!!(机をたたく音。)
ニュージーランドでも感じたが、彼らは行政がシンプルな気がする。四角四面なところは変わらなのかもしれないが、私の経験上、ちゃんと当たり前のことを当たり前にやっている。(震災のときの対応の違いにも、それは強く感じたことだ。)インターネットも普通に、合理的に使う。たとえば、航空局のテストやライセンス記録だって一人一人にアカウントがあって管理されている。何で日本はやらないんだろうそういうの。免許が紙なのは同じだったが。笑
さて、その免許だが、いろいろな書類とともに封書で送られてきた。良く見ると、ニュージーランドと違うところも。。。
飛行機のType Ratingは「Aircraft Endorcements」という名前で登録されているが、単発5700kg未満はひとくくりにされている。セスナでもチェロキーでもなんでもいいってことか。ただし、PA34(セネカ)は引き込み脚と可変ピッチプロペラのレーティングがついている。ふむふむ、こういう区分けなんだな。。。
また、計器飛行の資格にはDGAという見慣れない表記、、、一緒についてきた略語一覧で調べてみると、DME or GPS Arrival Procedure だそう。ん?GPSもつくのかこれは?なんでDMEとGPSがひとくくりなんだろう。
私は、海外でやっていくと決めたので、ATPLが実機テストなしで取れるオーストラリアのライセンスが発行されたことは、もしかしたら将来大きな意味を持つかもしれない。また、CASA(オーストラリア航空局)に問い合わせたところ、私がこれからニュージーランドに戻って教官の資格を取れば、それを別途申請することでオーストラリアの教官資格も同じように書き換えできるらしい。ニュージーランドでの仕事がどうしても取れなかったら、オーストラリアに職を求めにいくか、、、
もちろんどうなるかは、そのときになってみないと分からないけれど、生き残っていくには、レールに乗っかることを考えていてはだめだ。自分で工夫して、人間関係を地道に構築し、誰にどんな形で自分を売り込むかを「自分の頭で」考える必要がある。成功した誰かのやり方をコピーしてもだめだ。電灯に群がる蛾のように、思考停止状態で希望に吸い寄せられていけば、高圧電流にやられて強制帰国だ。自分の売りを持っているだけではだめで、それを積極的に表現しなければならない。
でも、そういうのはキライじゃない。
さーて、日本のPPL免許はまだかなー。
23日目で日本の自宅に到着。
ちなみに、書類の元本は1枚もオーストラリアに渡っていない。なんだか、本邦との差に愕然とする。何しろ、日本の免許の申請はこどもの日の4日前に直接、航空局に渡したのだ。わざわざ現地まで行って(
なのに、南半球の大陸から来る免許のほうが早いってのは一体全体どういう了見なんでぃ!ドンドン!!(机をたたく音。)
ニュージーランドでも感じたが、彼らは行政がシンプルな気がする。四角四面なところは変わらなのかもしれないが、私の経験上、ちゃんと当たり前のことを当たり前にやっている。(震災のときの対応の違いにも、それは強く感じたことだ。)インターネットも普通に、合理的に使う。たとえば、航空局のテストやライセンス記録だって一人一人にアカウントがあって管理されている。何で日本はやらないんだろうそういうの。免許が紙なのは同じだったが。笑
さて、その免許だが、いろいろな書類とともに封書で送られてきた。良く見ると、ニュージーランドと違うところも。。。
飛行機のType Ratingは「Aircraft Endorcements」という名前で登録されているが、単発5700kg未満はひとくくりにされている。セスナでもチェロキーでもなんでもいいってことか。ただし、PA34(セネカ)は引き込み脚と可変ピッチプロペラのレーティングがついている。ふむふむ、こういう区分けなんだな。。。
また、計器飛行の資格にはDGAという見慣れない表記、、、一緒についてきた略語一覧で調べてみると、DME or GPS Arrival Procedure だそう。ん?GPSもつくのかこれは?なんでDMEとGPSがひとくくりなんだろう。
私は、海外でやっていくと決めたので、ATPLが実機テストなしで取れるオーストラリアのライセンスが発行されたことは、もしかしたら将来大きな意味を持つかもしれない。また、CASA(オーストラリア航空局)に問い合わせたところ、私がこれからニュージーランドに戻って教官の資格を取れば、それを別途申請することでオーストラリアの教官資格も同じように書き換えできるらしい。ニュージーランドでの仕事がどうしても取れなかったら、オーストラリアに職を求めにいくか、、、
もちろんどうなるかは、そのときになってみないと分からないけれど、生き残っていくには、レールに乗っかることを考えていてはだめだ。自分で工夫して、人間関係を地道に構築し、誰にどんな形で自分を売り込むかを「自分の頭で」考える必要がある。成功した誰かのやり方をコピーしてもだめだ。電灯に群がる蛾のように、思考停止状態で希望に吸い寄せられていけば、高圧電流にやられて強制帰国だ。自分の売りを持っているだけではだめで、それを積極的に表現しなければならない。
でも、そういうのはキライじゃない。
さーて、日本のPPL免許はまだかなー。
2012.05.07 Monday
オーストラリア大使館を出て、麻布十番駅から地下鉄で溜池山王へ。地上へ出ると、なにやら辺りが暗くなっている。ひんやりとした風が吹いてきて、だんだん強まってきているようだ。しばらく歩いていると、左手にローソンが見えてきて、その先に交差点が。そのローソンには、雑誌コーナーの代わりにカウンターが設置してあった。客が店内で、外を見ながら軽食がとれるようになっている珍しい店舗。。そこから交差点に向かって歩いているうちに、雨粒がひとつ、頬にあたった。
こいつはやばい。
「確か今日は上空は寒気移流、下層には南から湿った暖かい空気が入ってきており、不安定な場だったはず。このヒンヤリした風は積乱雲からのダウンバーストの端っこかもしれない。落下する雨粒に引きずられて下降した空気が、気化熱で冷やされて重くなりさらに落下速度を速めるあれだ。どうする、このまま航空局までいっちゃうか?だがこの感じだと歩いているうちに土砂降りになる可能性が高い。今日は5月の初めだ。積乱雲がマルチセルになるほど水蒸気の供給はないだろう、ということは単発のにわか雨だ、長くても30分とみた。」(はいはい。)
横断歩道の信号が青に変わった瞬間、一人だけ反対向きに歩き出して、急ぎさっきのローソンへ。戻っている途中もぽつぽつと雨足が強まってくる。店に入ってサンドイッチを買って外を見ると、、、
土砂降りだ。。。あぶねーあぶねー。
サラリーマンの人たちがあわてて駆け込んでくる。コンビニで昼飯を買って出ようとした人が、傘を持っていないらしく、温めた弁当を持って苦笑いしながら仲間と立ちすくんでいる。だが、皆しばらく外を見た後、意を決して出て行く。昼休みならカウンターで飯食ってから帰ればいいのに。。。
実際、サンドイッチを食べ終わる頃には雨はやんでいた。うーむ、持つべきものは、知識よのー。(うわーやなやつ)コンビニを出、交差点で警備をしている警察官に航空局はどこですか、と聞きながら行くのだが、彼らは警視庁の位置しか知らないらしい。よくみると、皆私と同じ位の年齢だ。もう社会機能の基盤をなす年齢になったんだな、と勝手に暗い気持ちになりながら向かった先は。
どーん。航空局は、国交省の中にあるんだ。ふーん、まぁ当たり前か。ライセンスの申請に来ましたと門のところで言うと、身分証明書を見せろという。ちょうどパスポートを持っていたので、それを渡そうとしたら受け取らずに、「名前の書いてあるところを開いて見せてください。」と。おぉ、プロだな。
入館証を首から提げ、エレベータで上まで行く。たしか運行安全ナンチャラ課だったな、とあたりを見回し、たどり着いた先は、だだっ広い雑然とした、まるでテレビドラマに出てくる出版会社の雑誌編集部みたいな雰囲気の部屋だ。近くの女の人にスミマセン、ライセンスの申請に来ました、というと、人を呼んできてくれた。
自家用の切替に来ましたというのだが何かおかしい、話がかみ合わない。海外でライセンスを取ってきたので、それを日本の自家用に変更したいんです、と改めて説明すると、
「あぁ、それは地方航空局、九段下にある東京航空局ですよ。」
。。。。
は?東京航空局って東京にある航空局じゃないの?!?
オーオーCbが発達しとるねー。んー。
確かに昔、封筒に九段下って書いた気がする。。。前日に適当にググって電車調べたら霞ヶ関が出てきたので何も考えずにそのまま、航空局の本部にきてしまいました、なにが持つべきものは知識だ、アホか私は。orz
幸い、九段下ならここからそんなに遠くない。意気消沈してたどり着いた先が、
クラーイ九段下の第二庁舎。以下、これから書き換えする人向けに、書き換えにあたっての参考情報を箇条書きで置いておきます。(「参考」情報です。確認は各自の責任においてなさってください。)
・記入ミスが怖くて持ち込んでも、ログブックの精査は結局コピーしたあとでやられる。
・そのため、ミスがあった場合は12階から地下一階のコピー機の間を何往復もすることに。(訂正印の捺印も必要。)
・特に見られるのは、出発時間と到着時間が飛行時間とあっているかどうか(例 20:36-21:38で1:02だが、たまに凡ミスで1:01などになっていないか)Nightの時間、PPLフライトテスト、単独飛行(機長時間ではなく)での270kmクロカン(NZの人はPPLクロカン3のCH-TU-AS-CHで274km強。)等。
・フライトテストは機長時間だが、サインは試験官でいいの?と聞いたら、腕組みして「ヴーん」などと唸りはじめたので「隣に自分のサイン併記しときます」とたたみかけ。笑
・NZの人は、自分のCAAのライセンス情報を外国の航空当局(この場合は日本)に送ってもらうためのCAA専用フォームに記入しなければならない。コンバージョンに関する新しいルールができたらしい。具体的にはform602のverification reportに、航空当局の宛先を記入するのだが、日本は白紙で提出。(NZ側のルールなので、日本以外の免許に換える場合にも同じ書類。実際、AUSのコンバージョンにもあり、こちらにはCASAの宛先を記入した(TAKAが調べた。)たまたまAUSのコンバージョンをやっていたので気づいたが、日本の航空局はこの点についてよくわかっていないようだ。パスポートのコピーを付けるんですよね、と聞いたら「付けたければ付けたらいいんじゃないですか。」だって。)
・おすすめ参考ページ: スカイテック 海外航空ライセンス切替 申請方法
なんとか、無事に受け取ってくれました。JCABのログブック見るたびに憂鬱になっていたが、これでやっと終わった。免許の発行には2−3ヶ月かかるらしい。長いな。。。
【番外編】せっかく航空局の本部に乗り込んだので、いろいろ質問してきました。
Q1. 私が持っているニュージーランドのCPLやMEIRをそのまま日本の事業用操縦士や計器飛行証明に書き換えできないのは、法律のどこにも書いていないんですけど、それはどこに書いてあるんですか??
A1.法律ではなく、通達という形で書いてあります。国際民間航空条約の締約国たる外国の政府が授与した航空業務等の技能に係る資格証書を有する者に対する取扱い(←pdfファイルで開きます。以下の通達も同じ。)に、自家用操縦士以外は試験の「一部を」免除すると書いてあり、具体的には、
国際民間航空条約の締約国たる外国の政府の授与した航空業務等の技能に係る資格証書を有する者のうち操縦士の資格証書を有する者に行う実地試験についてに、どの科目を免除するかが書いてあります。
免除されない科目については、先回の記事でも取り上げた航空法施行規則の別表第三にもともとやらなければいけない科目があるので、免除科目以外でこの表に載っているものについて、事業用操縦士や計器飛行証明、さらに言えば定期運送用操縦士も試験が必要です。
Q.2 海外のパイロットが日本の航空会社に雇われて飛ぶ場合は、免許の切替は同じようにするんですか。
A.2 その通りです。
Q.3 ということは、外国人でCPLで飛んでいたコーパイが事業用で日本で飛ぼうとしたら、わざわざバカ高い航法計算盤 AN-2型 フライトコンピューターを買って測風しながら、左の翼の真下ではなく、飛行機の中心の真下に発動点がくるように注意しながら野外飛行の試験をするってわけですか。
これは聞けなかったが(笑)ひとつ憶測をしてみよう。あるパイロット派遣会社のサイトでは、海外から派遣パイロットを受け入れる場合はCPLで募集せず、エアライン機長の資格であるATPLを持っていることを条件にしている。コーパイなのになぜ??
航空法施行規則第四十六条の二 には、「国土交通大臣は、別表第三に掲げる科目について実地試験を行う場合には、その全部又は一部を模擬飛行装置又は飛行訓練装置を使用して行うことができる。」とある。
上記A.1の通達によると、外国の免許をもっている者がやらなければいけない科目の中で、CPLとATPLの最大の違いは、野外飛行がないことだ。野外飛行には、実機試験が必要。つまり、ATPLならSIMと法規の学科合格だけで日本のATPLを授けることが、理論上可能。。。ということは、、、なんじゃないかなー。
(それにしてもコーパイ1年目で月収11,288ドルか。。。767の経験はなくていいらしい。)
上記で紹介した通達は、国交省の告示・通達データベースシステムで見られます。
こいつはやばい。
「確か今日は上空は寒気移流、下層には南から湿った暖かい空気が入ってきており、不安定な場だったはず。このヒンヤリした風は積乱雲からのダウンバーストの端っこかもしれない。落下する雨粒に引きずられて下降した空気が、気化熱で冷やされて重くなりさらに落下速度を速めるあれだ。どうする、このまま航空局までいっちゃうか?だがこの感じだと歩いているうちに土砂降りになる可能性が高い。今日は5月の初めだ。積乱雲がマルチセルになるほど水蒸気の供給はないだろう、ということは単発のにわか雨だ、長くても30分とみた。」(はいはい。)
横断歩道の信号が青に変わった瞬間、一人だけ反対向きに歩き出して、急ぎさっきのローソンへ。戻っている途中もぽつぽつと雨足が強まってくる。店に入ってサンドイッチを買って外を見ると、、、
土砂降りだ。。。あぶねーあぶねー。
サラリーマンの人たちがあわてて駆け込んでくる。コンビニで昼飯を買って出ようとした人が、傘を持っていないらしく、温めた弁当を持って苦笑いしながら仲間と立ちすくんでいる。だが、皆しばらく外を見た後、意を決して出て行く。昼休みならカウンターで飯食ってから帰ればいいのに。。。
実際、サンドイッチを食べ終わる頃には雨はやんでいた。うーむ、持つべきものは、知識よのー。(うわーやなやつ)コンビニを出、交差点で警備をしている警察官に航空局はどこですか、と聞きながら行くのだが、彼らは警視庁の位置しか知らないらしい。よくみると、皆私と同じ位の年齢だ。もう社会機能の基盤をなす年齢になったんだな、と勝手に暗い気持ちになりながら向かった先は。
どーん。航空局は、国交省の中にあるんだ。ふーん、まぁ当たり前か。ライセンスの申請に来ましたと門のところで言うと、身分証明書を見せろという。ちょうどパスポートを持っていたので、それを渡そうとしたら受け取らずに、「名前の書いてあるところを開いて見せてください。」と。おぉ、プロだな。
入館証を首から提げ、エレベータで上まで行く。たしか運行安全ナンチャラ課だったな、とあたりを見回し、たどり着いた先は、だだっ広い雑然とした、まるでテレビドラマに出てくる出版会社の雑誌編集部みたいな雰囲気の部屋だ。近くの女の人にスミマセン、ライセンスの申請に来ました、というと、人を呼んできてくれた。
自家用の切替に来ましたというのだが何かおかしい、話がかみ合わない。海外でライセンスを取ってきたので、それを日本の自家用に変更したいんです、と改めて説明すると、
「あぁ、それは地方航空局、九段下にある東京航空局ですよ。」
。。。。
は?東京航空局って東京にある航空局じゃないの?!?
オーオーCbが発達しとるねー。んー。
確かに昔、封筒に九段下って書いた気がする。。。前日に適当にググって電車調べたら霞ヶ関が出てきたので何も考えずにそのまま、航空局の本部にきてしまいました、なにが持つべきものは知識だ、アホか私は。orz
幸い、九段下ならここからそんなに遠くない。意気消沈してたどり着いた先が、
クラーイ九段下の第二庁舎。以下、これから書き換えする人向けに、書き換えにあたっての参考情報を箇条書きで置いておきます。(「参考」情報です。確認は各自の責任においてなさってください。)
・記入ミスが怖くて持ち込んでも、ログブックの精査は結局コピーしたあとでやられる。
・そのため、ミスがあった場合は12階から地下一階のコピー機の間を何往復もすることに。(訂正印の捺印も必要。)
・特に見られるのは、出発時間と到着時間が飛行時間とあっているかどうか(例 20:36-21:38で1:02だが、たまに凡ミスで1:01などになっていないか)Nightの時間、PPLフライトテスト、単独飛行(機長時間ではなく)での270kmクロカン(NZの人はPPLクロカン3のCH-TU-AS-CHで274km強。)等。
・フライトテストは機長時間だが、サインは試験官でいいの?と聞いたら、腕組みして「ヴーん」などと唸りはじめたので「隣に自分のサイン併記しときます」とたたみかけ。笑
・NZの人は、自分のCAAのライセンス情報を外国の航空当局(この場合は日本)に送ってもらうためのCAA専用フォームに記入しなければならない。コンバージョンに関する新しいルールができたらしい。具体的にはform602のverification reportに、航空当局の宛先を記入するのだが、日本は白紙で提出。(NZ側のルールなので、日本以外の免許に換える場合にも同じ書類。実際、AUSのコンバージョンにもあり、こちらにはCASAの宛先を記入した(TAKAが調べた。)たまたまAUSのコンバージョンをやっていたので気づいたが、日本の航空局はこの点についてよくわかっていないようだ。パスポートのコピーを付けるんですよね、と聞いたら「付けたければ付けたらいいんじゃないですか。」だって。)
・おすすめ参考ページ: スカイテック 海外航空ライセンス切替 申請方法
なんとか、無事に受け取ってくれました。JCABのログブック見るたびに憂鬱になっていたが、これでやっと終わった。免許の発行には2−3ヶ月かかるらしい。長いな。。。
【番外編】せっかく航空局の本部に乗り込んだので、いろいろ質問してきました。
Q1. 私が持っているニュージーランドのCPLやMEIRをそのまま日本の事業用操縦士や計器飛行証明に書き換えできないのは、法律のどこにも書いていないんですけど、それはどこに書いてあるんですか??
A1.法律ではなく、通達という形で書いてあります。国際民間航空条約の締約国たる外国の政府が授与した航空業務等の技能に係る資格証書を有する者に対する取扱い(←pdfファイルで開きます。以下の通達も同じ。)に、自家用操縦士以外は試験の「一部を」免除すると書いてあり、具体的には、
国際民間航空条約の締約国たる外国の政府の授与した航空業務等の技能に係る資格証書を有する者のうち操縦士の資格証書を有する者に行う実地試験についてに、どの科目を免除するかが書いてあります。
免除されない科目については、先回の記事でも取り上げた航空法施行規則の別表第三にもともとやらなければいけない科目があるので、免除科目以外でこの表に載っているものについて、事業用操縦士や計器飛行証明、さらに言えば定期運送用操縦士も試験が必要です。
Q.2 海外のパイロットが日本の航空会社に雇われて飛ぶ場合は、免許の切替は同じようにするんですか。
A.2 その通りです。
Q.3 ということは、外国人でCPLで飛んでいたコーパイが事業用で日本で飛ぼうとしたら、わざわざ
これは聞けなかったが(笑)ひとつ憶測をしてみよう。あるパイロット派遣会社のサイトでは、海外から派遣パイロットを受け入れる場合はCPLで募集せず、エアライン機長の資格であるATPLを持っていることを条件にしている。コーパイなのになぜ??
航空法施行規則第四十六条の二 には、「国土交通大臣は、別表第三に掲げる科目について実地試験を行う場合には、その全部又は一部を模擬飛行装置又は飛行訓練装置を使用して行うことができる。」とある。
上記A.1の通達によると、外国の免許をもっている者がやらなければいけない科目の中で、CPLとATPLの最大の違いは、野外飛行がないことだ。野外飛行には、実機試験が必要。つまり、ATPLならSIMと法規の学科合格だけで日本のATPLを授けることが、理論上可能。。。ということは、、、なんじゃないかなー。
(それにしてもコーパイ1年目で月収11,288ドルか。。。767の経験はなくていいらしい。)
上記で紹介した通達は、国交省の告示・通達データベースシステムで見られます。
2012.05.03 Thursday
GWの合間を利用して、ライセンスの切替にいってきた。(読書録は、中断します。笑)
訪れたのはここ!!
オーストラリア??
オーストラリアとニュージーランドには、Trans Tasman Mutual Recognition Agreement(TTMRA)という取り決めがあり、お金を払うだけで相当するライセンス、レーティングを両国間で切り替えることが出来る。私は、ニュージーランドのCPL、つまり事業用操縦士を持っているので、オーストラリアのCPLに160AUSドルで書き換えられる。また、多発の計器飛行証明(MEIR)というレーティングを持っているので、これも書き換えが可能だ。
申請に際し、ログブックのコピーなどを送らなければならないのだが、このコピーは「Certified copy」でなければならない。日本にはあまりなじみない習慣だが、ちゃんとした人(笑)にこのコピーは本物と間違いありません、とサインしてもらうこと。これにより、パスポートなどの重要書類の元本提出をしなくて良いということらしい。日本では、大使館に行くのが手っ取り早い。でも、1文書2600円(2012年5月現在)もする。高い!
でも、なんでオーストラリア??実は、オーストラリアでは航空従事者として最上位であるAir Transport Pilot Licence (ATPL:定期運送用操縦士)が、学科試験と飛行経験だけで手に入るというのだ。CAR5.172、 参考サイト
そんなうまい話があるものだろうか。
ATPLというのは、そもそもエアラインで機長として飛ぶための免許。副操縦士は、CPLでできる。CPLに切り替えたからって、今すぐATPLがとれるわけではもちろんない。でも、オーストラリアのATPLは、ほかの国と違って実地試験が要求されていない。(取ったあと、2年ごとのチェックは勿論ある。)
例えば日本では、航空法第29条に国土交通大臣が免許を申請してきたもの(つまりパイロット)が、必要な知識と能力があるかを判定するために、試験を行わなければならないとある。さらに2項でその試験は、学科試験と実地試験とするとしている。航空法施行規則第43条では、「法29条の試験は、別表第三に掲げる科目について行う。」とあり、その別表第三の「実地試験」の箇所には、各資格ごとにどんな課目について試験をしなければいけないかが明記されている。うーむ、まったくややこしい。。。
つまり、飛行機の免許を取る場合は、学科試験と実地試験を受けなければその資格を受けることはできないという、まぁ、当たり前の話だ。ニュージーランドでも、CAR Part 61.253 Eligibility requirementsの (a)(6)に、テストをせよ、と書いてある。どんな試験かは、こちらのHPを見てほしい。ところが、オーストラリアのATPLはどうだ。PICで250時間とかクロカンで200時間とか色々書いてあるが、テストをせよ、とはどこにも書いていない。つまり、学科試験を先に受けて合格しておき("Frozen" ATPLと俗に呼ばれている。)飛行時間の要件が法律に定められている時間になった時点で、ATPL。これは珍しい。(のか?)
世界中のほとんどのエアラインの募集には、ジェット機で何百時間という要件があるし、そもそもライセンスを持っていたって、社内のチェックに落ちたらそれまでだ。だから、棚ぼたみたいにライセンスだけ手に入れたパイロットがそのままエアラインの機長になれるかといったらそんなことはない。ということで、今回の記事は、とりあえず、NZとOZがTTMRAという制度でそれぞれの免許の交換が可能というあまり知られていない事実を書いてみただけだ。そんなこともあるんだね、と参考程度にみておいてほしい。
日本の免許への書き換えは、次回へ続く。
訪れたのはここ!!
オーストラリア??
オーストラリアとニュージーランドには、Trans Tasman Mutual Recognition Agreement(TTMRA)という取り決めがあり、お金を払うだけで相当するライセンス、レーティングを両国間で切り替えることが出来る。私は、ニュージーランドのCPL、つまり事業用操縦士を持っているので、オーストラリアのCPLに160AUSドルで書き換えられる。また、多発の計器飛行証明(MEIR)というレーティングを持っているので、これも書き換えが可能だ。
申請に際し、ログブックのコピーなどを送らなければならないのだが、このコピーは「Certified copy」でなければならない。日本にはあまりなじみない習慣だが、ちゃんとした人(笑)にこのコピーは本物と間違いありません、とサインしてもらうこと。これにより、パスポートなどの重要書類の元本提出をしなくて良いということらしい。日本では、大使館に行くのが手っ取り早い。でも、1文書2600円(2012年5月現在)もする。高い!
でも、なんでオーストラリア??実は、オーストラリアでは航空従事者として最上位であるAir Transport Pilot Licence (ATPL:定期運送用操縦士)が、学科試験と飛行経験だけで手に入るというのだ。CAR5.172、 参考サイト
そんなうまい話があるものだろうか。
ATPLというのは、そもそもエアラインで機長として飛ぶための免許。副操縦士は、CPLでできる。CPLに切り替えたからって、今すぐATPLがとれるわけではもちろんない。でも、オーストラリアのATPLは、ほかの国と違って実地試験が要求されていない。(取ったあと、2年ごとのチェックは勿論ある。)
例えば日本では、航空法第29条に国土交通大臣が免許を申請してきたもの(つまりパイロット)が、必要な知識と能力があるかを判定するために、試験を行わなければならないとある。さらに2項でその試験は、学科試験と実地試験とするとしている。航空法施行規則第43条では、「法29条の試験は、別表第三に掲げる科目について行う。」とあり、その別表第三の「実地試験」の箇所には、各資格ごとにどんな課目について試験をしなければいけないかが明記されている。うーむ、まったくややこしい。。。
つまり、飛行機の免許を取る場合は、学科試験と実地試験を受けなければその資格を受けることはできないという、まぁ、当たり前の話だ。ニュージーランドでも、CAR Part 61.253 Eligibility requirementsの (a)(6)に、テストをせよ、と書いてある。どんな試験かは、こちらのHPを見てほしい。ところが、オーストラリアのATPLはどうだ。PICで250時間とかクロカンで200時間とか色々書いてあるが、テストをせよ、とはどこにも書いていない。つまり、学科試験を先に受けて合格しておき("Frozen" ATPLと俗に呼ばれている。)飛行時間の要件が法律に定められている時間になった時点で、ATPL。これは珍しい。(のか?)
世界中のほとんどのエアラインの募集には、ジェット機で何百時間という要件があるし、そもそもライセンスを持っていたって、社内のチェックに落ちたらそれまでだ。だから、棚ぼたみたいにライセンスだけ手に入れたパイロットがそのままエアラインの機長になれるかといったらそんなことはない。ということで、今回の記事は、とりあえず、NZとOZがTTMRAという制度でそれぞれの免許の交換が可能というあまり知られていない事実を書いてみただけだ。そんなこともあるんだね、と参考程度にみておいてほしい。
日本の免許への書き換えは、次回へ続く。
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