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     2019.01.29 Tuesday

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     2011.10.26 Wednesday
テストに自信をもって臨むには、自分の得意技を持つべし。それで試験官をうならせて、自分のペースに巻き込むべし。

以前にも書いたが、Max Rate Turnとは飛行機の最大性能を引き出して、できるだけ速く向きを変える機動だ。私はこれが得意だった。エントリーさえしくじらなければ、VSIがまったく動かない状態でぐるりと一周することができた。
Reference Point / Reference Altitude 3000ft/ Look Outと声に出し、スロットルレバーを押し出そうとしたときだ。

「ただし、パワーは一定でやってみなさい。」

そうきたか。。。

鋭く旋回するために飛行機を傾ければ傾けるほど、操縦桿を引いて高度を維持しなければならないのだが、その際大きな空力的抵抗が発生する。これに打ち勝つためには、パワーを入れなければならない。Max Rateは、通常フルパワーだ。今回は、そのパワーを使うなという。これは、飛行機をあまりバンクさせることができないということを意味する。45度バンクを使うSteep Turn ですらパワーを足すので、40度くらいか。練習の時には考えたこともない機動だが、定義上、これはMax rate turnと呼べる。なにしろ「飛行機の最大性能を引き出して、できるだけ速く向きを変える機動」である。パワー固定という条件のもとの、Max Rate。

さっきから、普通のマニューバに一ひねり加えたものを要求してくる。いつもと違って面白いが、これはテストだ。少しペースを乱されていると感じる。Slow Flightの旋回をしながら湖のほうへ出る。高度やスピードに動揺が出てはいけない。自分のペースを取り戻さないと。

Daveの指が、Mixtureレバーを引き下げた。予告なし!Forced landingだ。

若干不意をつかれた。普段と違うことをやらされて、風とパドック(不時着場所)の検討をしていない。まずい。だが、風はすぐにわかった。弱い南風だ。左手に広がる海から吹いてくる。左手下方にはSpitsと呼ばれる細長い海岸線(陸地)があり右側にはそのSpitsで海と隔てられた大きな湖がある。その前に飛行機の姿勢を再度チェックだ。横滑りしていないか、スピードは最大滑空距離の75ktになっているか。トリムを取り直す。通常は風下にパドックを取るのだが、風は海から吹いている。風下は湖の上なので取れない。風上側を見ると、Spitsの湖側に小さめの畑、海に近いほうには、だだっ広いただの空き地がこれでもかと広がっている。パドックを決めるのに時間がかかりすぎだ。このままではまずい、早く決めろ。とりあえず広くて平らなところだ、いつも訓練しているDarfieldにあるやつみたいに、大きいやつをとるんだ。

左手前方に広がる、海側のだだっ広い空き地をパドックに選び、Daveにそう告げる。Daveの口調がとたんに厳しくなる。

「本当にそこにいくのか?」

イケてないことはわかってる。だが滑空して十分届く距離だ。手前の、Spitsの湖側にある畑は小さすぎる。実際にエンジン故障が起こっても、この大きいパドックにいくだろう。ただし、パターンは作れない。パターンというのは、Forced landingをギャンブルにしないために、飛行機が飛ぶべき航跡のことだ。選んだパドックの約1マイル横を、風下に向かって(つまり着陸する方向とは逆に向かって)地上から1000ftで通過できるように飛行機を飛ばしていく。ここ(1000ft pointという)に入りさえすれば、あとはパドックに向かって旋回していくだけで、自動的に飛行機が風上に向き、高さも調節できる。

今回は、このパターンが一切ないということだ。単純に風上にあるでかいパドックに向かって一直線に降りている。なんてこった。これではギャンブルじゃないか。私だったら、あそこにいくけどな、といって、Daveが例の小さな畑を指差した。高度が低くなってはじめて気づいたが、Spitsと比べて小さいというだけで、実は十分に広い。Visual Illusionに見事にハマった。今ならパターンをつくってそこに着陸できる。プランを変更してそちらに向かってもいいか、と聞くと、だめだという。一度決めたパドックに降りろ、そしてどうなるか見てみるんだ。

どうもこうもない、パドックに向かうしかない。後1000ft高ければ、180度旋回して1000ft pointを風下に向かって通過するパターンがつくれたかもしれないが、もう間に合わない。この科目では絶対にやってはいけないことをもれなくやっている。Trouble checkもPax Briefing もやっていない。こんなアホなことになるとは思わなかった。とりあえず今は飛行機を飛ばそう。この風なら、このままいっても絶対に届く。若干高めに入るようにもって行って、近くに着たらflapを下げて降りることにした。だが、その高さの判定も終始まっすぐ降りていったために不正確になり、Flapをおろすのが遅れてスピードが乗った状態でなんとかパドックに滑り込んだ。接地寸前にGo aroundして上昇に移る。

「That was TERRIBLE!」

Daveがこちらを見ながらいらだった口調でそういった。


     2019.01.29 Tuesday



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