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     2019.01.29 Tuesday

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     2012.02.22 Wednesday
前記事の続きです。

パイロットが接地に気づかないという事態が起こり、それが事故の原因となった。これが真実なら、正しい対策とは、

「接地を誤認しないように措置を講じること」

である。


私は、コクピットに「接地ブザー」を付けるという対策を提案したい。どうだろう、かなり大掛かりな設計変更が必要に聞こえるだろうか。

脱線するが、現在私のやっている仕事(技術文書の翻訳)で車の電子機器の話が出てきた。それによると、今の車はCAN(Controller Area Network)といって、いろいろな場所にあるセンサーやライトなどの装備一つ一つにそれらを管理するためのICチップ(CPU)が付いているのだそうだ。車のいたるところに判断をしたり、信号をやり取りするための頭脳が散らばっている。

この頭脳たちは、それぞれが山手線のような環状経路でつながっているため、離れているところにいる頭脳とやり取りができる。今までは、離れたところにある電子機器に新しいことをさせようとしたら、必要なセンサーからその機能の数だけ銅線を引っ張ってやる必要があった。つまり、ある駅から駅へいちいち線路を引かなければいけなかったのだ。だが、今は山手線で全てがつながっているので、このような物理的な変更ではなく、ソフトウェアのプログラムを変えるだけで、つまり電車のダイヤを改正するだけで、あるセンサーの情報を、離れたところにある電子機器に届けて、何がしかの動作をさせることができるのだ。

車でさえこうなのだから、電子機器の塊であるA320にこれができない理由があろうか。


そして、ジェット旅客機の主脚には、エンジンのスラストリバーサの安全装置につかうためのセンサーが付いていて、主脚に荷重がかかったことを検知している。条件はそろった。あとは、ソフトウェアを少しだけいじって、着陸の際にこのセンサーの情報を音か光などで知らせるようにプログラムを組めば良い。



さーて、長くなりそうなのでこの辺でスカッとする映像を。笑
私のNZ最後のフライト、KUNIさんとのアクロバット体験。ハンマーヘッドターン!



私の提案を現役のA320パイロットの友人にしてみたところ、彼個人の意見としては、必要ないとのことだった。(彼は、NZで知り合った台湾国籍のオーストラリア人、ジェットスターではたらくほぼ同い年クン、、、だったとおもう。笑)理由は、

・接地の瞬間は、前を見ているから、計器は見ない。(これを受けて、じゃぁ、ブザーにしたら??と突っ込んでみたのだが。)
・接地しているかどうかを知るよりも、問題は地表近くのゴーアラウンドに対応し切れていないことだ。

とのこと。彼によると、地表近くのゴーアラウンドというのは着陸に意識が向いているため、不用意になりやすく、それは大変危険で、ゆえに難しいのだという。そこは納得できる。以前にも似たようなことを書いた気がする。

だが、電波高度計が「Ten」をコールしたあとの最後の最後、人間の感に頼っているところをもうひとつ判断材料を与えて「管理状態」を強化することに、大きなデメリットはないと思う。操縦しているパイロット"PF"の負担になるというのなら、隣で計器を見ているパイロット"PNF"にモニターさせても良い。なにより、単純なソフトウェアの変更でできる(と私が勝手に考えている)のだ。


私の提案の是非は別にして、大事なのは、こういうことを面倒くさがらずに考える、ということではないだろうか。全日空の談話によると対策は、

「地表近くのやり直しでは機首角に気をつけるよう全パイロットに注意喚起した。」

であった。

なにか事故が起こったときに、「次は気をつけよう!!」と注意することは、対策と呼んでいいものではない。人の注意力にはムラがあるという弱点を、航空会社なら骨身にしみて知っているはず。それでもこういう策に甘んじてしまうのは、単純に、そうすることが一番楽だからだ。「面倒くさい」という理由は、得てして組織の施策の強力な採用基準になっていることを、私は肌で学んできた。まぁこれはパイロットになる前の話である。あの頃は暗かったなぁ。。。笑

余談であった。

でも、これが死亡事故だったらどうしていただろう。つまり、ゴーアラウンドで尻をこすって左右にバランスを崩し、飛行機がひっくり返っていたら。ゴーアラウンドで尻をこすってフレームが歪み、方向舵が変な方向に固定されてスパイラルダイブでノーズから突っ込んだら?結果の軽重で対策を変えるのだろうか。それでは遅い。

長くなったが、最後に友人の言葉を載せておく。

「like any other accident / incident though, its easy being the armchair pilot, sitting here pointing out his error. but if i was in his position there's a good chance I may make the same mistake also」

良いパイロットの第一条件は、やっぱり想像力だ。



     2019.01.29 Tuesday



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