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     2023.10.29 Sunday

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     2009.08.31 Monday
私の月曜日の心理状態は、そんなに悪いものではない。ちょうど、前の日の日曜日に念入りに掃除した自分の部屋のように、考えていることが、本やテーブルや服や食器と同じように整然と並べられている。

今の私にとって、仕事にいくということは、その部屋の中をぐちゃぐちゃにすることに似ている。

地震にあったようなものだ。

対策と称して、部屋の中のものをアンカーで全て固定する、ということも考えられるが、これでは部屋の掃除もしづらいし、新しいものも買えない。同じように、人に攻撃されて心が痛むからといって、自分の考えを鋲で打ちつけるようなまねをすれば、必要な情報を見落とすことになる。誰かが攻撃的な言動をすることと、その話の内容が自分にとって有益かどうかは、別の問題だからだ。

家を免震構造にする努力が不可欠だ。大黒柱をより太くしたり、地震にブレーキをかける壁に交換したり、屋上に水槽を設置して揺れを吸収したり。できるだけ、部屋の中に揺れを伝えないように。そうすれば、部屋の中で必要なものは、必要なときに移動したり、購入したり、廃棄したりできる。

それが、真に属事的であるということだ。

     2009.08.07 Friday
普段、他人からどんな言葉を掛けられて過ごしているがということに、もっと意識的になろうと思う。
何か嫌なことを言われたとしても、それに反射的に気分を害するだけでは
自分がどんな人間なのか永久にわからないままだ。
     2009.08.02 Sunday
アメリカ人と仕事をする機会があった。
頻繁に思うことなのだが、外国人と話をするほうが、日本人と話をするよりもかえって意思を伝えやすい。

もちろん、世の中には文化的な隔たりが大きすぎたり、個人的な性格が合わないなどの理由で話がまったく通じない外国人もたくさんいることだろう。しかし、ワタクシの少ない経験から、少なくとも英語をしっかりと話す外国人とは、意思の疎通がスムースだ。

ところで、マルコム・グラッドウェル著 OUTLIERS -The story of success- 邦題 勝間和代訳 天才!-成功する人々の法則-という本に、「航空機事故の"民族的法則"」という話が出てくる。かいつまんで話せば、悪天候の中、目視による着陸を強行しようとする機長に対し副操縦士が遠慮から的確な助言をせず、結局飛行機が墜落するという事故の話だ。

ここで、「ホフステッドの次元」という切り口に触れる。この、IBMヨーロッパ本社の人事部働くでオランダ人の心理学者は、世界中をまわってIBMの社員の国別の特色を整理した。いくつかある特色の中に、「権力格差指標」(PDI)がある。大雑把に言えば、「目上の人に異議をとなえることに抵抗を感じるか?」という質問に対する、国別の世界ランキングである。

前述の OUTLIERSの中で、グラッドウェルが述べている。
 『私達が仕事で成功する能力はみずからの出自とも密接に結びついており、優秀なパイロットであることと、権力格差の大きな文化の出身者であることは両立しにくい。』

『パイロットのPDI(権力格差指標)の高い上位五カ国は次のとおりだ。
 一位 ブラジル
 二位 韓国
 三位 モロッコ
 四位 メキシコ
 五位 フィリピン

PDI(権力格差指標)の低い上位五カ国は次のとおりだ。
 一五位 アメリカ
 一六位 アイルランド
 一七位 南アフリカ共和国
 一八位 オーストラリア
 一九位 ニュージーランド 』


先の事故の話は、実はかつての大韓航空の話だ。つまり、「あの事故は、パイロットが権力格差指標の高い(二位)の国出身だから起こった可能性が高い」ということだ。ところが、大韓航空はその後、世界でも有数の安全な航空会社に返り咲く。なぜか?

パイロットのやり取りを「英語」にしたのだ。

上司に必要なことを述べるために、余計な気を使わなくて良い言語をコクピット内での公用語にすることで、パイロットの間の意思疎通をスムースにした。韓国語では、聞き手と話し手の関係性によって5通りの話し方がある。つまり、敬語のランクが5段階あるということだ。ただ、墜落寸前のコックピット内では、そういうことに注意を払う余裕はないはずだ。

これは、日本語にも当てはまるだろう。日本人として日本語を駆使して仕事をする中で、よく感じるあの、人間関係のしちめんどくささは、日本語の権力格差指標が比較的高いことに起因しているのではないか。冒頭でワタクシが感じた「英語のスムースさ」というのは、「関係性」に重きを置く日本語よりも、「意思疎通」そのものを最優先事項にする英語の育ちの違いが反映されているのだ。

意思の疎通。緊急時、パイロットにとって、もっとも求められる能力といえるかもしれない。

参考:マルコム・グラッドウェル著 OUTLIERS -The story of success- 邦題 勝間和代訳 天才!-成功する人々の法則-



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