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     2010.07.24 Saturday
学生ビザを取得するため、身体検査が必要らしいので、やってきた。

ニュージーランド大使館ウェブサイト(学生ビザ申請の手引き)

なんだかこの2年間、身体検査ばかりやってきた気がする。航空身体検査はもちろん、勤めていた会社でも年に2回くらいあったし。全部入れたら2年で10回はくだらないんじゃないかな。

ビザ申請のための身体検査はINZ1096とINZ1007という2種類があって、滞在期間の長さで分けられている。前者は胸部レントゲンだけ。後者は健康診断も含む。私のコースは14ヶ月なので、後者だ。これがなんと25,500円もする。かー。WEBで探して、評判がよさそうなところに行って、やってきた。日比谷クリニックというところだ。

有楽町線の日比谷駅から歩いてすぐ。良い天気だった。こんな感じに。


ザ ペニンシュラ東京

どーん。

まだ梅雨明けしていなかったのだが、良い天気だった。病院は、日比谷の交差点からすぐの東宝ツインタワービルの地下3階。どんな薄暗い病院かと思ったら、ホテルの入り口みたいな雰囲気。
日比谷クリニック入り口

コメディカルの人もドクターもスーツを着ていたり(白衣の人もいたが。)病院とはいいがたい雰囲気だった。予約していたので、問診表の記入、採尿、胸部レントゲン、身長、体重、胴囲、血圧の測定、採血とさくさく進んだ。診察を入れても1時間かからなかったと思う。INZ1007の書類は大使館のサイトからダウンロードできるが、病院側で用意してくれるようだ。私はパスポートと写真を持っていくだけだった。約一週間後、書類一式を受け取る際に署名して終わり。25,500円だけど。

帰りは皇居の門が開いていたので、散歩して帰った。

外桜田門

外桜田門。(中から)

桜田門からの丸の内ビル群

桜田門から丸の内ビル群。

皇居の中には、普段皇居の周りを走っているランナーが沢山入ってきていた。夕暮れ時で気温が下がっていたので、皆気持ちよさそうに汗をかいていた。

季節は、着実にすすんでいる。
     2010.07.14 Wednesday
自分の「好き」を職業にするためにはどうすればいいのでしょうか。

私は、2008-2009年に国内航空会社すべてのパイロット訓練生(自社養成)試験に応募し、最終試験までいって、合格できなかった経験を持っています。試験は4次、5次試験まであって、何回も身体検査を受けて、仕事をしながら羽田や小牧や大阪や下丸子や京急蒲田におもむき、一部を除いて誰にも相談せずがんばりました。

でも、最後の最後でだめでした。

書類選考から考えれば、全体で数千人という応募者がいたわけです。そこから選ばれるために、何回もエントリーシートを書き直し、カバーレターを添えて、胃の裏側が焼かれるような思いで合格発表を待ち、1年以上の時間をかけてそれを乗り越えて、やっと最後まで来て、でもやっぱりだめ。これはもう、

「お前はパイロットになってはいけない」

ってことなんじゃないのかな。まるで絵のないジグソーパズルを、その形だけを頼りに1年以上かけて組み上げていって、最後の数ピースだけが合わなかったような感じ。どんなに角度を変えても、絶対にそれらのピースがぴったりとはまることはありません。航空大学出身か、航空会社の自社養成。このどちらかのコースに乗れなければ、日本で民間のパイロットになることは難しいのです。自費で免許を取るのにものすごくお金がかかる(1000万円以上)のと、就職先がないからです。

試験に落ちたことを知ったのは、会社の休み時間でした。その日の午後は、目の前のやらなければいけない仕事の一切が、とるに足らないことのようにみえていました。それでも、その日の昼休み、自分がグーグルに打ち込んだ検索ワードは、「海外 パイロット 自力」笑

そして、あるウェブサイトを発見したのです。そのサイトにある手記を読んでいるうちに、世界に色が戻ってくるのを感じました。

「自力で免許を取って、海外でラインパイロットになった日本人がいる。」

その方は、まだ日本人が一人もいない海外のスクールに単身で乗り込み、自分の持つ運と、資源と、想像力を最大限活用して信頼を勝ち取り、現在ニュージーランドで国内線パイロットとして活躍されています。その方の手記を読み終えて、私は一刻も早く、くみ上げたジグソーパズルをばらばらにしなければならないと感じました。

自社養成試験を受けているときから、うすうす感じていたのです。違和感があったのです。就職サイトに登録し、何千人といる応募者同士で「情報交換」をし、採用情報の発表を戦々恐々として待つことに。いつしか、パイロットの訓練生として選抜されること、数百分の1の確率で「選ばれること」自体が、目的となっていました。

やっぱり、違ったのです。

ほかの誰かではない、この自分をパイロットとして雇うことによって、航空会社に、社会に、国に、友人に、恋人に、家族に、そして自分自身にどんないいことがあるっていうんだ。そういうことを逐一説明することで、外国で、パイロットになった人がいる。なんてこった、一体自分は、今までなにをやっていたんだろう。

私はその方に即日連絡をとり、相談と検討を重ねました。そして後日、その方の母校に私も訓練生として入学することを決めました。


自分の「好き」を職業にするためにはどうすればいいのでしょう。


きっと、不安な頭でジグソーパズルを組み続けることが、唯一の方法なのでしょう。でも、もし、組み上げたパズルの最後の数ピースが合わなかったら、ためらいなくそれらをばらばらにすること、これが最も重要なことなのかもしれません。

私の「好き」は、「パイロット」でした。皆さんの「好き」はなんですか。



※ 上記エントリーのリンクは、ブログの「LINKS」の項にまとめてあります。
     2010.07.07 Wednesday
会社をやめて、渡航準備のために実家に帰ってきてから、テレビが点いていることが多くなった。家族が点けるからだが、一人暮らしのときは、ほとんどみていなかった。パソコンに付属しているものしか持っていなくて、点けるのに時間がかかったし、なによりうるさくて不愉快になることが多かったからだ。今も、基本的に嫌い。

だが今日、久々にテレビをみていてよかったとおもえる情報に(サッカーを除けば本当に久々に)触れた。堤 大介さんというひとを知ったのだ。そして、彼の作風をものすごく気に入ってしまった!!

トイストーリー3 でアートディレクターを務める 堤 大介さん。番組で紹介される、映画に対する仕事ぶりも素晴らしかったが、その中で、NYでやっている彼の個展が紹介されていた。

個展には、ご自身の少年時代を投影した子供の絵がたくさん。かわいらしく独特の躍動感がある絵が多い。そんな中、堤さんが選んだ一番のお気に入りがあるという。

真っ暗な部屋の隅で、友達のおもちゃを握りしめて隠れるように立ってる子供。明るい窓からの光は胸の高さまでしか届かないので、その表情はわからない。

わたしはその絵をみて、なんだかナイフで脇腹をさされたような感覚になってびっくりした。自分がもっている様々な見せたくない部分を、晒されたように見えたのだ。

誰にも言えないようなうしろめたいことをかかえたひとじゃないと、誰かを感動させるような表現というのはできないのかもしれない。

いってみたい。かわいらしい子供の絵ばかりの個展。
     2010.07.02 Friday
社会人とは、変な言葉だ。

「学生気分が抜けてないね」とか、「今のうちに遊んでおけよ、社会人になったら時間ないぞ」とか、「社会人としての自覚を持って」とか。主に「学生」の対義語として使われることが多いようにおもう。

ちょっと脱線するけど、「ガラパゴス化」という言葉をご存知か。携帯電話など、世界から切り離された市場で独自に進化した工業製品の特性を表すための言葉。エクアドル本土より西約900kmにあるガラパゴス諸島で起きた現象から来た言葉だ。大陸から遠く離れたこの諸島では、生物が独自の進化を遂げて、この島にしかいない、この島でしか生きられない生物が生まれた。ゾウガメや海イグアナなどだ。

「社会人」というのも、ガラパゴス化した大人を、つまり日本独自の共同体の中でしか生きていけない大人を定義するために生まれた言葉なんじゃないだろうか。自分が何をやりたいのか、どんな大人になりたいのか、どんな風に社会に関わっていくつもりなのか、「社会人」という言葉でくくってしまえば、そんなことを考える必要はない。

就職活動というのも、イグアナの幼獣が成獣になるための独自の脱皮方法のようなもので、同じ「社会人」に成るしかないから、同じタイミングで、同じ服を着て、同じ顔をして、始める。(私もやった。)目の前の社会は「生き残るための創意工夫」という、普通なら当たり前のことをする必要がない世界だ。あるいは疎まれるような場だ。

そういう世界で「生き残る」ためには、生き残ることに真剣になってはいけない。早く帰って家で英語の勉強をしたりしてはいけない。大切なのは、周りの人間の気分を害さないように、時々酒を飲みに行って、私とアナタは同じですよというメッセージを発し続けることだ。それが、俗に「コミュニケーション力」と呼ばれる、最も重要なスキルになる。

私は、海外で働いたことはまだないが、おそらく上記のような「社会人としてのスキル」は、日本以外の社会で働く場合、屁のつっぱりにも成らないんじゃないだろうか。自分は何ができて、どういう風に貢献できるのか、その結果どのくらいの報酬を要求するのか。亀が泳ぐために流線型に進化したのと同じくらい合理的な発想が、私も含めた日本人には乏しいように思う。仕方がない。ガラパゴスのゾウガメが甲羅を縦に膨らましてその中に閉じこもったように、共同体の内側に目を向けることが最も合理的となるような社会なのだから。

大増税して、景気が後退して、日本が財政破綻しても、私達は生き残っていけるだろうか。



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