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     2011.03.30 Wednesday
準備準備準備。準備が大事といっても、的が外れた準備では上空で毛ほども役に立たぬ。早起きして、必要であろうという情報を完璧に網羅した!と自負しているFLIGHT LOG(道程表みたいなもの)でも、上空で「つぎのHEADINGいくつ?」とか「ETAは??」と聞かれたときに2秒で答えられなければ、

「日が暮れちまうぞ!!」


とっぷり。。。


とひざの上から剥ぎ取られて、後席にクシャクシャポイである。

せっかく朝4時に起きて作ったのに〜〜〜といっても後の祭り。頭のメモリーをサポートするためのLOGだ。情報を検索するのに頭を使ってしまっては本末転倒である。昼飯どきのネタにはなるが。。。



上空でいかに頭の余裕を残すか。それに有効な「準備」でなければ、意味がない。頭は常に余裕しゃくしゃくで飛んでいて、何か突発的な事象に遭遇した場合、あるいはそれを予知することに脳みそを使う。これができなきゃ。課題はたくさんある。


・まずは、上記のようなこと。準備が的外れで機内にわざわざ仕事を持ち込んでいる。最低限必要な情報は、必ず頭に叩き込む。仕事を忘れない仕組みも必要。頭で覚えていなくても自動的にREMINDされるような仕組みにしないと、何か忘れていることがあるんじゃないかと不安になって他の仕事の精度が落ちる。CHARTのLEGに沿って情報を書き込んで、ルートをたどっていけば必ず目に入るという状況をつくったり、タイマーを使ったりしてもいいかも知れぬ。

・AVIATEの精度が大幅に落ちている。理由は二つ。機内に仕事を持ち込んで、それにかかりきりになっているため。もうひとつは、ATTITUDE FLIGHTがそもそも未完成だということ。

・POSITION REPORTが下手。距離と方角を瞬時に思い浮かべられないので、自分のコールサインを行った後に間が空く。特にNW SW NE SWの判断が苦手。

・HDGの維持。あくまでVFR。DIを決めたら外にREF.を取ってそこに向かう。

・絶対にひとつの仕事にかかりきりにならないこと。意識は回す回す。


明日はいけるかなー。天気ぎりぎりかなー。
     2011.03.29 Tuesday
同期のMAKIが今日、PPLのフライトテストに合格した!!!

天気に恵まれずにフライトが遅れがちになっても腐らずにがんばったおかげで、すばらしいMINIMUM DIST. LANDINGでテストを締めくくっていた。多分、今は同期の中で一番着陸がうまいんじゃないかな。おめでとう!



テスト機はEBMだったけど今日の写真がこれしかなかったので。。。EBP


XC大変だけどがんばっていきまっしょい。
     2011.03.28 Monday
CROSS COUNTRY (XC)は飛行時間が長いので、飛行機の予約がなかなか取れない。人が飛びたがらない早朝7時からのBOOKINGにして6時に学校に行き、NOTAMを確認して天気を判断してその日の風から対地速度(GS)を計算して予定飛行時間(EET)を出して必要燃料を出した後、飛行機に行ってPRE FLIGHT CHECKをする。このときに実際に飛行機に積まれている燃料を確認して飛行可能時間に置き換え、重量を確定して離着陸距離を出す。すべての準備を終えて、FLIGHT PLANを提出、INSTRUCTOR のAUTHORIZATIONをもらって飛行機に乗り込み、CHECK LISTを順次遂行しながらRWYまで行く。離陸許可をもらって脚が離れた瞬間が、8時以前でなければならない。




家の窓から。高気圧に覆われていい天気ー!!雲ひとつなし。絶好の飛行日和。

すべてを順序良く流れるようにやらないと、1時間でAIR BORNEはできない。PRE-FLIGHT CHECKを前日にやっておいたり、家でNOTAMと天気を確認してくるというような工夫が当然必要だ。

で、今日はどうだったかというと。

天気を家で見てきたのはいいが、風や雲の数字が曖昧にしか記憶していなかったので、結局学校で印刷する羽目になった。まずここで時間を無駄にした。あらためて手に入れた風の情報から今日の各LEGごとのGSとHDGを出した後、なぜかEET(LEGごとの飛行時間)を出す前に作業を中断してPRE-FLIGHTに行ってしまった。帰ってきてまたEETの算出に戻る。いろんな作業を中途半端に終わらせたので、頭が飛び飛びになり、ここでも時間がかかった。

さらに、FLIGHT PLANのPIC(機長)欄に教官の名前を入れてしまって(DUALではそうするが今日はSOLOだった。)NATIONAL BRIEFING OFFICE (FLIGHT PLANを管理しているところ)に電話して修正を頼んだり。

さらにさらに、DUALで行った道程を同じようにたどるものだと考えてプランを立てたが、実は逆に周らなければならなかった。

阿呆だ。。。orz


さらにさらにさらに、(まだあるのか)いや、もうないだろうと思って教官にサインをもらいに行くと、

「風は??」

と。

昨夜、COLD FLONTが通過した影響で、ARFORではまだ3000ftで25KTの風とある。前線通過後は高気圧からRIDGEが張り出して雲ひとつないいい天気、風もVALIABLEになっている。でも、数字が出ている以上その教官の権限ではサインできないことになっているらしい。後から後からこういうのが出てくる。。。

「A-CATのサインが必要だ」


いやな予感。


とりあえず急いでA-CATに許可をもらいに行き、事情を説明すると、他の場所の天気は?CROSS WIND吹いているけど??ログブック見せて???とどんどん違うところに突込みが入る。AIRBORNE TIMEまで後5分しかない。急がなきゃいけないのに。それにしても後から後からこれが違うあれが違うと煩わしい、何故前もって言ってくれなかったのかと腹立たしい。この流れ、何かに似ていると思ったら、前の会社で量産直前の図面のサイン(本当はもう個別の判断で動かしていたりして。。。)を急いでもらいに行ったときに似ているんだ。思考が自分本位になる。

そして、こうやって個別の事情を知らない「偉い」人に許可をもらいに行くと、その人は事情を把握したがってできるだけたくさんの情報を集めようとするから余計に時間と労力がかかる。そして、ぐちゃぐちゃになってたいていうまくいかない。あの時もうまくいかなかった。(笑)気持ちがはやる、ストレスレベルも上がる。正常な判断ができなくなる。急げ急げ急げ急げ!!! 事故は、こうやって起こるんだろうな。


やめ。


教官は何とか行かせてくれようと奔走してくれたが、機長の私がHAPPYでなかった。なんとなくいやな予感がした。このまま行ったら、なにかやらかすんじゃないかという予感が。そして、飛行機で「やらかす」という意味は、金はなく人間の命を危険にさらすということだ。飛行日和だったのに、、、クロカン飛べる天気ってのはあんまりないのに、、、教官にも申し訳ないし、、、そういう気持ちを振り切って、FLIHGT CANCELを判断した。

これって、言うほど簡単じゃない。。。orz
     2011.03.24 Thursday
訓練をしていると、今の自分の目先の完成度に目がいきがちだ。小手先完成度。だが、これから先パイロットとして生きていくために重要なことはそういうことではない。

教官がいなくても自分で育っていける人間にならないと始まらない。

そのためには、考え方そのもの、フライトに対する態度をどうするかだ。一番重要なことだ。手を抜かない。準備準備準備。準備も準備という言葉だけでは的外れの準備になりがちだ。些細に見えてできていなければいけないこと、重要に見えて瑣末なこと、これらを切り分けて学校を卒業した後も、いつでも、初めて行くところでも、自信満々で飛んでいけるようにならないと。


朝、CHCHから北へ30NMのその辺の草むら。(嘘、一応RWYがある。笑)さむ。


今までずっとやってきていたフライトの大原則、

AVIATE
NAVIGATE
COMMUNICATE
ADMINISTRATE

この順番は変わらないけど、しいて言えばこういう感じだった。

AVIATE 心臓
NAVIGATE 肝臓
COMMUNICATE 腎臓
ADMINISTRATE 十二指腸

AVIATE ってのは心臓みたいなもので、つまり止まらない、止まれないということだ。止まったら、墜落してしまう。人だったら、死んでしまう。肝臓、腎臓、十二指腸も体が機能するためになくてはならないが、腎臓は二つあるし、肝臓は完全な形でなくても機能する、十二指腸だって手術で切ったりするんじゃないかな。部分的にあればいい。



でも、人間が人間として生きるため、飛行機が飛行機として飛ぶためには、最も重要なものが抜けていた。これからは、こうしたい。



DECISION 脳
AVIATE 心臓
NAVIGATE 肝臓
COMMUNICATE 腎臓
ADMINISTRATE 十二指腸



ブロッケン現象はじめてみた!!

PPL以後、少し呆けていたかもしれぬ。頭に叩き込むべき情報が少なすぎて、判断が遅くなったり、悪いときは判断材料がなくて判断そのものを放棄したりしていた。マニューバの練習ならそれでもいいかもしれない。でも、これはクロスカントリーだ。自分の知らないところ、はじめていくところに、その途中のさまざまな出来事に対処しながら行って、帰ってくる訓練だ。

ここは私立の学校である。自分でお金を払っているので、立場上私は「お客様」だ。税金(航空大学)や企業(自社養成)のお世話になっているわけではないので、制度に組み込まれて訓練しているわけではない。訓練の質は、私の態度に対応する。どんなパイロットになるのか、教官が決めてくれるわけではない。私が決めて、それに応えてもらう。だから、プロフェッショナルにならない(PPLでいいや)という判断もできてしまうわけだ。良くも悪くも。これはともすると、「制度」に組み込まれて訓練される場合よりも強い意志が求められるような気がする。

その上で目標、がんばりどころを再確認。クロカンに行って、ただ帰ってこれるようになればいいわけではない。そつなくこなすことがこの訓練の目的ではない。たとえうまくいかなくても、そのうまくいかないことをうまく管理して、致命的な大きさになる前に食い止める、その判断力が身につくかどうか。たかだか50時間ちょいのパイロットの判断の効率、的確さなんて知れている。これから私がする判断よりもっといい判断はたくさんあるだろう。でも、致命的な結果にいたる判断や、致命的な結果を招く「判断の放棄」を絶対にしないこと、そこをがんばろう。

これは、一生ものの技術である「DECISION MAKING」の訓練なんだ。
     2011.03.21 Monday
どうも、自称「結果の出せない男」ASHです。。。orz

NZでは、ASLという機関が交通関連ライセンスの管理をしていて、航空機のライセンスについても個人に番号を割り振って一括管理している。我々はASLのウェブサイトにアクセスして、左下の「LOGIN」から個人のページに飛び、試験の予約や試験結果の確認をしている。



朝のCHCH。ジェットスターの尾翼が一瞬JALに見えた。

PPLの学科試験はペーパーテストで、大体1-2時間だった気がする。(もう忘れてる。笑)人の手による採点なので、結果が出るまでは1-2週間かかる。CPLではこれが2時間後くらいにウェブサイトに反映されるから随分だ。試験自体もコンピュータで行われる。試験センターが近くにあって、こぎれいなオフィスの中にデスクトップパソコンが数台設置されている。ASLの係員が厳密に管理する中で実施される試験は約3時間ほど。どのPCに誰が座るかは決められていて、それぞれが同じ問題を解くとは限らない。シラバスの範囲で選定された問題が各個人に任意に割り振られているようだ。教科書は分厚い。合格ラインは70%。法規を除けば持ち込みは基本的に禁止なので、しっかり勉強しないと割とあっさり不合格になる。そして、なぜかCPLのほうが、受験費用が高額だ。コンピュータ化されているほうが高いとは、本末転倒である。

今のところ不合格はないが、不合格になりかけたものならある。AIRTECHだ。

エンジンやフレームなど、工学的な内容の授業は興味深く、理解度も問題ないと自負していた。実際に授業の模擬テストでは割と高得点を継続的にマークしていて、油断していたのかもしれない。試験を受けて2時間後、9割はかたいかと鼻歌まじりでASLの例のページにいくと、、、


67% FAIL


の文字が。。。


一瞬、何が起こったのかわからなかった。そういえば今日、やたら声の高い空軍の教官を招いて行われた「EMERGENCY LANDING」の講習でもあったが、離陸直後のエンジントラブルなど、致命的な事故に遭遇した人間が最初にとる行動は、事実から目をそらすことだそうだ。その間に、生存にきわめて重要な数秒間を浪費するのだそうだ。我々は自分たちのその性質を理解したうえで、それに対処するべきなのだそうだ。つまり、


「ACCEPT IT! ....YES, IT IS HAPPENING TO ME!! ]



ASHBURTONに続く海岸線。長くて短い、近くて遠い。


気がかりなことがあった。それは、テスト後半のWEIGHT & BALANCEの問題で、重量と重心位置をIBSとINCHESで計算するとすべてのつじつまが合うのに、答えがSI単位系になっているという問題だった。3時間まるまる使って計算をしなおしたが絶対に問題がおかしい、と感じ、最後のFEEDBACKという画面でその旨記載しテストを終えた。この経緯があってなんとなく引っかかる部分があったのだ。

ASLはRECOUNT、REMARKINGという制度を設けている。納得がいかない場合は再採点を依頼することができるのだ。前者(ただの○×付け直し)が45NZD、後者(すべての問題に対する検証と採点のし直し)115NZDかかるけれど。FAILがPASSになるなど、POSITIVEな結果が出た場合はこの費用はすべて払い戻しされる。


賭けだな、、、、


コンピューターベースの試験で採点ミスは考えにくいよな、と7割くらいは落胆しながらも、テストでのあのへんてこな問題への疑念をぬぐいきれず、115ドルのほうを頼んだ。採点ミスではなく、問題そのものの欠陥を調べてほしかったからだ。


結果はなんと!!


75% PASS



まじかよ!!


そりゃぁいい成績とはいえないし、結果がよい方向に変わったのはよかったけれども。。。その後、ASLのお偉いさんから手紙が届いて曰く、

「ごめーんあなたの指摘した問題、確かに間違っていました。よかったね、合格だって。同じ問題で影響する生徒がいたら、同じように対応するから。ありがと!!」

と。。。

先日受けたMETのテストもPASSしたが、間違えたとされる問題のシラバス(試験の問題みたいなもの)を見ると、絶対に間違えるはずのないようなものを間違えているって書いてある。。。採点しなおせば、もっと点はあがるのかも??!


それでも、PASSを持ちながらREMARKINGを申請する勇気はないのである。
     2011.03.21 Monday
ブログに書きたいことはたくさんあるのだが、地震の影響もあって更新ができないでいた。その間もいくつか記事は書き溜めていたので、今回は、PPLテスト前日の訓練内容を上げよう。こいつは残しておきたいのだ。


この日の訓練は、本番の試験のつもりで飛んだ。隣のKUNIさんを試験官だとおもって飛んだ。今までどおり飛べば問題なかったが、試験の重圧を感じていたのかもしれない。今までの訓練では露見しなかった、致命的なミスを連発した。


テストは大体「WEST」と略称される空域で行われる。特に最近は地震の影響で市街地上空に飛行制限空域を通ることができないので、南側の訓練空域が事実上使えない。テストに関して言えば、想定する空域がひとつにしぼれる反面、混んでくるので他のTRAFFICに注意しなければならない。



右下の黒い十字がCH。離陸後、北西に向かうとWESTへつづく林地帯が。

林地帯の手前にあるLOW FLYING ZONE(L1)でLOW FLYING とPRE-CAUTION LANDINGをした後、林地帯の境界線に沿って西に向かう。林地帯の北側か南側(実際には北側の河岸)のどちらを通っていくかは、CHでの使用RWYによる。02の日は北に向かって離陸するので林の北側を通って西に行き、南側を通って帰ってくる。20の日は逆になる。

いずれにしても、この2本のラインは空の幹線道路のような状態になっていて、L1からこの幹線道路に入るときはCHCHから離陸してくる飛行機に十分気をつけなければならない。わき道から環八にでるような感じだ。そしてこの日私がやったことは、四面道交差点を青梅街道からウィンカーも出さずに目をつぶって右折するようなものだった。


L1から1000ftに上昇しながら「環八」に乗ろうとしたとき、東側から河岸に沿って飛んできたヘリに気づかなかった。300ftくらいだっただろうか、とにかくそいつがすぐ上にいた。

この付近は1000ftまでVFR TRANSIT LANE(T858)になっている。TWRの許可が必要なCTR内なのだが、特別に1000ft以下であれば好き勝手に飛んでいいエリアなのだ。それ以上の高度を飛ぶときはまだCTR内なので、無線をTWRの周波数にあわせている。同じ周波数にいれば、自分や相手の意図を示したり、知るためにRADIOを使うことができる。ちょうどわき道から出てくる車のウィンカーのようにだ。

だが、LFZにいる私は違う周波数にいる。RADIO波使えない。上昇を完了してから、入るべきだった。ORBITのひとつでもかましてから余裕を持って入るべきだった。ウィンカー出さない車も要るから、右見て左見てまた右見てって小学校で教わったのに。。。orz




駐機場でEBPに乗り込んでイメトレ。高性能趣味レータ。


そういえばこんなこともあった。離陸直後のことだ。CROSSからLFZに向かう途中にTWRから

「ヘリが1時の方向にいて800ftをお前さんに向かって飛んでいるから見えたら言って」

と言われた。looking for trafficと言ったあと、目を皿のようにして探したが見つからない。下を飛んでいるヘリは見つけづらいのだ。そろそろLFZが近づいてくる。HASELLL CHKもしなけりゃならないし、L1のTRAFFICも確認しなけりゃいけないし、APP.CONFIG.にしなきゃいけないし、L1の境界線も頭に入れて絶対にバスティングしないようにしなきゃいけないし、あれ、ヘリはどこだっけ、無線を変えなきゃ。ふと高度計を見ると、1000ftというREF.ALTをはるかに超えた高度にいた。これが意図したものであればすばらしかった。下を飛ぶヘリとの間隔をあけたという意味で。はいすいません。ただ忘れただけでした。


書き出せばきりがないが、すべて「A N C A」を忘れた結果だった。すなわち、AVIATE NAVIGATE COMMUNICATE ADMINISTRATE だ。いつだってこいつを忘れてはいけない、とはKUNIさんの教えだ。

最後に最もCRITICALなものを挙げておこう。CIRCUITのJOININGで、TRAFFIC/NON-TRAFFIC SIDEのBRIEFINGをしたにもかかわらず、降下を開始する地点を間違えた。「TRAFFIC/NON-TRAFFIC SIDE」とCALL OUTしたはいいが、それがうまく判断に結びついていなかった。CALL OUTのあと、JOINするRWYの「数字を踏んでから 」降下を開始し、反対側の「数字を踏む前に」CIRCUIT HEIGTにいるようにする、と考えたらどうかな。。。



朝。ALTO STRATUS 邦名 高積雲。

最近はちょっと試験に受かろう、受かろうとする気持ちばかりで、もっと重要なことを忘れていた。PPLに受かった後は、法的に「パイロット」になる。飛行機を飛ばしてどこに行ってもいいことになる。(厳にはXCなしのRISTRECTEDで取るので、XCが終わるまではどこにいってもいいわけではないが。。。)

試験はダンスだ、と言った。一理あるかも知れないが、試験に受かるだけじゃダメだ。STEEP TURNやMEDIUM TURNをひたすら練習したし、それをビッタリ行うのはすばらしいことだけど、今絶対にできなきゃいけないことは、どこにいっても、それがたとえはじめていくようなところであっても、飛行機を他の飛行機とぶつかるようなところに持っていかないこと。
     2011.03.12 Saturday
今は家のインターネットが落ちているので日本の情報はほとんどこちらのテレビニュースで見ているが、こちらでも関心が高いのは原発関連だ。でも気になるのは、孤立している集落に物資が一度も届いたことがない場所がある、というニュースだ。

こういうときこそ税金で無駄に作りすぎた地方空港を拠点にしてバンバンバンバンヘリを飛ばせば良いのにとおもってしまう。自分の国で何千人もの人が亡くなって、状況が一向に改善しないのを南半球の国からテレビで見、何も出来ないでいるのは本当につらい。

chchの地震の際は、直ちに町の上空に飛行制限空域が設けられて、レスキューヘリが空港や近くの軍事施設と市内の被災現場を何十往復もしていたように思う。電気や水道の復旧状況もテレビで更新されていたし、対応が早いと感じた。今、この瞬間に何が必要かという優先順位がよくわかっているようだった。きっと、しっかり準備していたんだろう。



さて、先週からクロスカントリーが始まった。このフェイズからは飛行機の操縦以外のことを考える余裕をいかに作り出すかということが一番重要なことだと思う。

先日、RYOの後席でオブザーブしていたとき、こんなことがあった。

地文航法訓練の帰り、我々は空港の南西側からJOINING。そこへ西側から同じくJOININGしてきたセスナがおり、TWRから、そいつが見えたら教えてね、と言われていた。

教官にはすでに見えていたようだ。TWRからの無線が終わらないうちにTRAFFICの方角を指で指し始めたが、目の前の川と森にカムフラージュされてしまってなかなか見えない。

RYOと私が見つけたとき、ちょうど自分の目の前にセスナは来ていた。それをモニターしながら自分もCIRCUITに入っていく。RYOが高度をCIRCUIT高度に落とし始めた。そのことに集中すると、セスナから頭が離れてしまう。

「先行機、どこだ??」

NO.2だから、見失ったら終わりだ。何とかもう一度見つけなおす。

D/W終盤、フラップを下げて速度を殺し始める。よくみると、セスナがGO AROUNDしていた。私はバックシートだったので、それに気づけた。教官がRYOに言う

「先行機が何でGO AROUNDしたかわかる?」

RYOはサーキットそのものに集中しているので、そんなこともちろんわからない。私もGO AROUNDしたことはわかったが、理由まではわからなかった。

「RWY20でNWの風、あいつはCROSS WINDって行っていたけどNWってことはTAIL(追い風)も少し入っているってことだ」

「TAILってことは距離が伸びるから着陸はMIN.DISTでやらなければならない。さらにCROSSも。」

「60KTを維持しながら降りて、CROSS WIND着陸で降りるんだ。」


そして、何事も無かったようにスーッと横風着陸をしてしまった。私がやるときの、あの機首のグラグラなんて全く無い。私はまだ、DWから着陸までの数十秒のうちに考えることといったら着陸それ自体をうまくやらなきゃ!となってフレアやキャブヒートや着陸地点のことだ。MIN.DISTをするときにしたって「練習のため」だった。でもここからは、それじゃだめだ。

うーむ、こういう引き出しの多さと判断の早さが今後必要になってくるんだろうなー。うーむ。
     2011.03.11 Friday
家のインターネットが落ちているので更新できないでいます。(なんてタイミングだ。。。)心配かけたかもしれませんが、PPLテストは合格!! ryo taka も受かってます。後は makiだ!がんばろーうぜ!!!

詳細はまたあとで。早くネット復活しろー。
     2011.03.07 Monday
明日はRYOのPPLフライトテストだ。私のは水曜。


B3のLNDING @ RWY29 & TAXING ON E14

フライトテストは、ダンスだ。決められた振り付けを手順どおりできるだけ正確に踊りきればいい。昔、普通自動二輪免許を鴻巣の免許センターの一発試験で取ったときも、同じことを思った。確か、すべての右左折の直前にやる巻き込み確認の30m手前で幅寄せが完了しているために、その幅寄せを開始する3秒手前にウィンカーを出す、みたいなことを全部の交差点について覚えてがんばって取ったんだった。クランクやS字をしながら次のウィンカーの巻き込み確認をしたりするのはLOOK OUTしながらのSLOW FLIGHT みたいだ。スラロームはSTEEP TURN、一本橋はCENTRE LINE、急制動はMIN.DIST. LDGに似ている。笑


Cashmere hillの上空のbase legにはQ-800!! TAXIWAY AにはATR!!!


あの時は、鴻巣でも厳しいって評判の現役白バイのおっさんが試験官で、めちゃくちゃ運が悪いっておもったけど、やる前にひたすらイメージトレーニング(特に急制動で後輪をロックさせないこと、一発フェイルだから。)をして順調にこなしていった。失点が積み重なって基準に達した時点で、戻って来いと無線が入るシステムだった。これなんかは今回でいう「NZWLのJOININGがない=ダメ」みたいななもんかな。笑


こいつがATR。日本じゃ見ないとおもうがどうだろう。


終わって駐輪場に戻ってくるまでバイクの無線は何も言わなかった。代わりに歩道にある電話を取ると、

「よくできてたよーーー」

という野太い声が。笑



日本の第二陣救助隊と物資を載せた政府専用機が先週到着した。感慨深いが、こいつがここに来た理由を考えるとやはり悲しくなる。


あれと同じことをやればいい。最も重要なことは、絶対に悪い想像をしないということだ。何かクリティカルなことがおこったとき、トラフィックの無線が聞き取れなくて頭が真っ白になったとき、だめだと思ってはいけない。大丈夫だと自分に暗示をかけるんだ。

練習のとおり、ダンスを踊りきればいい。
     2011.03.06 Sunday
PPLの試験を来週にひかえて、いまはTIDY UPの時期だ。

昨日はCROSS WIND着陸の練習をひたすらやった。前線が通過したあとのSOUTHERLY。久々にGRASS RWY20でCHCHを離陸して、WLへ。

WLはNW(北西)W(西)の風が吹くと危険だが、今日はSW(南西)の風だったので気流自体はそんなにいやらしい動きはしない。地上付近では、川があることや木に囲まれていることでMECHANICAL TURBULENCE が起きるので時々ばこばこ揺らされるが、上空は定常的な風が吹いている。離陸後に気を抜くとあっという間に滑走路が自分の左後ろに大きくずれていってしまうことがある。しっかりとREF.POINTをとることだ。

CROSS WINDでは、横から風が吹いているのでFINALで風に正対すると滑走路は自分の横に見える。昨日は左から風が吹いていた。自分の右に滑走路が見えた状態で、そちらに向かってカニのような姿勢で降りていく。これをCRABBINGというが、このまま接地すると飛行機の脚にねじるような力が発生するのでよろしくない。だから最後には鼻先をCENTERE LINEに向けるために右ラダーを踏むのだが、飛行機は即座に風の影響を受けて右に流される。この動きを打ち消してまっすぐ飛ぶために、今度は左エルロンで左に飛行機を傾ける。(WING DOWN METHOD)

飛行機を傾けると今度はアドバースヨーといって右の翼が後ろに引っ張られるような動きをするので今まで入れていた右ラダーを緩めて左脚に力を込める。飛行機は左翼を下げながら段々速度を下げていくのでコントロールはどんどん大きくしていかなければならない。(これは結構怖い。笑)最後にはこの状態でフレアをしながら左後輪が最初に接地、次いで右、前輪が接地となって横風着陸の完成だ。

昨日はこれの理屈を一通り頭に入れ、段階を分けて訓練した。最初はLOW PASS。FINAL上でまずしっかりPASSとCENTRE LINEを確立する。滑走路中心より風上側に向かうようにするとちょうどよくなる。鼻先を常に風上側においておくようなイメージ。

滑走路接地寸前でCRABBING からWING DOWNにしたあと、ひたすら前を見てCENTRE LINEをはずさないように飛ぶ。右ラダーをちょっと緩めて左ラダーだなんて冗談じゃない。常に脚をガチャガチャ動かさないとだめだ。正確には「動かして行き過ぎないように止める」という動きをものすごく細かく繰り返す。下では風が巻いているので右も左もない。鼻先が動き出そうとする方向を感じ取って動き出す前にその方向とは逆にラダーを当てなければならない。鼻先をライン上に固定するのは理屈じゃないようだ。でも、こんなことライン機でやったらお客さんが酔っ払いそうだけどどうなんだろう、、、笑

LOW PASSを何回かやったあと、脚をつけてみる。同じくCRABBING -> WINGDOWNで入っていくが、横風への動きばかりに気をとられてHEIGHT JUDGEがおろそかになり普段より1.5倍ぐらい高い位置でフレアを開始。翼が下がっているので普段よりフレアは強めかけようと早めに引っ張り始めたら最後は飛行機がBUFFET(失速寸前の機体の振動)しながら落ちてった。じゅるじゅると翼から空気がはがれているのがこれでもかというくらいよくわかるBUFFETだった。(おい。)

最近は数字をしっかり守ることと、フィーリングで飛ばすことのバランスを考えるようになった。小型機のうちに、そして教官が隣に乗っているうちに、飛行機は空中でどんな動きができるのかをいろいろ試しておきたい。自分と飛行機の限界を知っておきたい。おとといの試験前チェックでKIWIの教官と乗ったとき、高く入りすぎたFORCED LANDINGのFINAL PASS上、私はFULL FLAPSでまっすぐ強引にいくしかないと思ったのだが、教官がきつめの旋回を2回、ひらりひらりとかましただけで理想的なPASSに戻してしまった。びっくらこいた。あの速度でまさかあんな動きができるとは想像もしなかったのだ。

でも、その後のブリーフィングでは、「べつにそんなにびっくりすることではない」と言われた。飛行機はちゃんと空気が翼に沿って流れるような姿勢でいればちゃんと言うことは聞く。BANKをきつめにするならCONTROLLABILITYを増すために機首を下げればいい。そうやってつくった余裕の中で動かしている限り、飛行機を怖がることはない。今のうちに限界が見えるようになっておくことは、いいことだ、と。

あなたの操縦にびっくらこいた、と伝えると、「KUNI(私の教官)はAEROBATIC RATINGを持っているから俺なんかよりはるかにすごいと思うよ。」などという。まじっすか!!!RATING持っていることは知っていたが、、、よく考えたら確かにそうだよな。今度お願いして乗せてもらおう。

とりあえずPPLがんばるぜぃ。



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プロフィール
2010パイロット訓練
2013インストラクター
2018エアライン

命を削って、ニュージーランドでキャリアを掴む
ブログ移行しました。
2018年9月から、note.comに移行しました。
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