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     2015.03.07 Saturday
先日あるパイロットの方とお会いしていろいろと勉強になったので久々に書いてみることにした。

その方とは何かと共通点があって、まず同い年で、日本で同じ学校に通っていたことがあり、飛行機バカ失礼、飛ぶことが大好きである、というような点だ。様々な経験の持ち主で、エアロバティックやビーチランディング、マウンテンフライングに離島への輸送業務などを経てエアラインに入った。

かなりの苦労もされたようで、仕事がなくてニュージーランドを車で立て続けに3往復したり、ビル掃除のバイトをしながら食いつないだり、一度はもうパイロットでは食べていけないと決めてビジネスを始めたこともあるようだ。実際にはビジネスを立ち上げたところである航空会社から声がかかってパイロットを続けられたのだが、話を聞いていると自分がいかに「温室育ち」かと痛感した。

何が違うって、その行動への瞬発力だ。

オークランドに到着してその場で中古車を3000ドル(当時で20万円弱くらいか)で購入し、そこから車を運転してニュージーランド中のGA会社(小さな飛行機を運航している会社。日本では使用事業という。)に履歴書を配って回るとか、ある会社でパートタイムのパイロットとして働いているときに仕事ないから自分でエアロバティック用の飛行機を持ってきて今で言う「社内ベンチャー」みたいな形で自分の飛び口を確保しようとか、パイロットがだめでもレンタル事業を初めてなんとか生きていこうとか、とにかく「なんとかする」という、基本的なサバイバル能力が非常に高い。ある航空会社では、今までいろいろな運航を経験してきて、さらに自分で自分の事業を起こしたという「マネジメント業務」に対する経験を買われて、飛行時間が比較的少なめ(1000時間程度)の新人の、しかも外国人だったにもかかわらず、チーフパイロットに抜擢されそうになったという。

翻って現在の私の状態。私もそれなりに苦労はしているが、海外での就職に際してはものすごく運が良かった方だ。すでにフルタイムだし、学生もたくさん持っている。こうなると、自分でも薄々気づいているのは、考え方が保守的になってくることだ。症状としては、学校や所属組織への不平不満、思い通りに行かないことに対するいらだち、そのくせ現実には専ら「出来ない理由」をこじつけて何ら解決のためのをアクションを起こすことをしない、というようなことだ。

たしかに、運の良さというのもこの世界では決定的に重要だ。この方も、大抜擢の裏にはその権限を持ったチーフパイロットに気に入られていたということがあるし、日本への一時帰国を終えた数日後に航空会社から電話がかかってきたこともある。もし帰国中に掛かってきていたら、今頃パイロットとしてやってはいなかったかもしれないという。だからそんなに努力をしていなくてもポコっと仕事があったりする「ラッキー」は往々にしてあるし、それがないとどうしても突破できない壁というのは厳然と存在する。正規の手続きをとったから、たくさん努力したから、必ずしも自動的に仕事があるわけではない。

それでも、どんなに高待遇になっても、立ち止まったらそこで終わりな気がする。いつひっくり返るかわからないこの業界。環境の変化に適応することでしか生き残ることはできないのだから、短期的な痛みを忌避しようとする現状維持バイアスをぶち破って「自分の売り」を再構築し続けなければならんのだろう、

運に縁 青い芝生は 自分持ち

いい刺激になりました、これからもよろしくお願いします。





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2013インストラクター
2018エアライン

命を削って、ニュージーランドでキャリアを掴む
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